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LCの時代に無印の黄金聖闘士がいたら、どうなるかな!
と、思った結果、ロマンス小説でよく登場されるナポレオンさまの出番になりました。




1805年。ナポレオンの台頭により、世界は混乱に陥りつつあった。


当時、15歳だったミロは、母国フランスの横暴を悲観するカミュの憂いを取り払うべく、故郷のミロス島へ帰省すると嘘を吐いて、単身フランスへ向かう。
ミロは、聖闘士が政治に介入することは禁じられていることを重々称している。
政治に介入できないことを理解しているというのに、自分は何がしたいのか、何をしに行くのか。
自分でもわからないままフランスへ渡ったミロは、街で、ナポレオンのイギリス上陸表明(演説)を見ることになる。あれがかのナポレオンか。じっと見つめる視線の先で、ミロは青い髪の男に気づく。
男からは気配がまったくしない。小宇宙も。
だが、かえって不自然だ。気配のまったくない存在など。
あのただならぬ男…側近だろうか?
目を眇めて探ろうとするミロと男の目が、一瞬、合った。ミロは目をぱちくりさせる。気のせいだろうか。それにしては…男が口端を歪めて笑ってみせたように見えた。


翌週、ナポレオン主催の仮面舞踏会が催された。イギリス攻略を前に、イギリスと手を組んだ第三次対仏大同盟参加諸国に、フランスの栄華を見せつけるのが目的の舞踏会は大々的に催された。
紛れこんだミロは、あの男の姿を探す。
別に、見つけ出したところで何ができるわけでもないのだが…。
ナポレオンの傍に男はいた。先日は側近だと思ったが、こうしてみると、ナポレオンの方が側近に見えた。オペラ座の怪人の仮装せいだろうか。
眉根を寄せるミロの眼前で、視線に気づいたのか、ミロの方を見た男がふっと笑みをたたえると、ゆっくり近づいてきた。身体を強張らせるミロに、男が笑いかける。
「またお前か。聖域が一体何の用だ?政治には不介入を決め込んでいるはずだろう。」
男の発言にとっさに言い訳をしそうになったミロは口を噤む。男は、聖域を知っているのだ。もと聖闘士候補生か…いや、外部の人間でも、聖域の事情に明るい者はいなくはない。権力者はいつでも聖域を欲してきた。
下手に情報を開示するのも、聖域の損となるだろう。黙りこむミロに、カノンが眉を上げる。
「なんだ?用事があって来たんだろう。だんまりか?」
男の言いようにむっとするミロ。男はナポレオンを一瞥し、それからミロを眺め、
「ここでは人が多すぎる。庭園へ行くぞ。ここよりはマシだろう。」


美しい庭園も夜の帳で覆われている。ときおり、耳を突くのは嬌声だろうか。
フランスの夜気に当てられ、たじろぎ、耳を赤くするミロの様子に、カノンがさもおかしそうに笑声を漏らす。
「何がおかしい!」
噛みつくミロに
「聖域の黄金聖闘士さまはこういうのはお嫌いか。」
「…!俺のことを」
「知っているに決まっている。」
カノンはミロの顎を指で持ち上げ、まじまじと顔を覗き込む。
「そのアンタレスのような煌めき…お前は、蠍座の黄金聖闘士ミロだろう。」
カノンはきつく睨みつけてくるミロから手を離し、
「噂には聞いていたが、黄金聖闘士がこんなガキだとはな。笑わせてくれる。」
なによりも誉にしている黄金聖闘士の座を嘲られ、頭に血がのぼったミロはカノンに攻撃を仕掛ける。しかし、あっさり流され、そのままの勢いで引き寄せられる。
吐息がかかるほどの距離にカノンの唇。
「逸るな、ガキが。ここでは人目を引く。他の場所でなら、相手をしてやらんこともないが…、」
そこでカノンはわざと言い渋るふりをする。
「罠と知っていてかかるだけの度胸が、はたしてお前にあるものか。」
「…馬鹿にするな!」
鼻先で嗤ったカノンはミロを自由にすると、さっさと歩き出す。憤慨しながら、あとをついていくミロ。
館に踏み入れ、次第に人気がなくなっていく。ここは客室だろうか。
部屋に足を踏み入れた途端、ミロは胸倉を掴まれて投げ出される。ベッドの上。
小宇宙を高め、SNの準備をしようとするミロを乱暴にベッドに捩じ伏せたカノンは、馬乗りになり、タイを緩めながら口端を歪める。先日、演説で見た嗤い方。
「お前のように聖域の現実を知らないガキを見ると、反吐が出る。」
ミロは何をされようとしているのか気付かないまま、それでも、カノンから逃げようとして殴りつけようとするが、その手を頭上にまとめ上げられる。抵抗した際、手ひどく殴られ、歯で切ったらしく口端に血が滲む。
ぎりりと歯を食いしばり、怒りに燃え滾る目で睨みつけてくるミロにカノンはゾクゾクする。
カノンは、自分が願っても手に入れることの出来なかった黄金聖闘士の座に、辛苦のなんたるかを何も知らないようなガキが座っているのが気に触って仕方ない。それも、「黄金聖闘士」が体現したかのような金髪碧眼の、ギリシャ人のミロに、羨望とも憎悪とも判別のつかない激しい感情が湧いた。


翌朝、カノンは、目覚めてなおずっと黙りこんでいるミロへ、部屋に備えつけてあった服を投げて寄越す。ミロがまとっていた服はボロボロで見る影もない。
意に染まない無体を働かれたというのに、乱れてしまった自分が許せないミロに、カノンは膝をつき、いつになく優しい仕草でミロの頬へ手を添える。
「また遊びたくなったら来い。相手をしてやる。」
うそぶくカノンの手を振り払い、眦を真っ赤にしたミロは歯軋りする。
「ふざけるな…!」
「ふざけてなどいるものか。お前はさぞ好い声で鳴くだろう…昨夜のように。」
相手にならないというのに、懲りずに殴りかかろうとするミロにカノンは、
「そうだ。お前たちの教皇によろしく伝えてくれ。」
「…貴様の名は?」
「やつには、名など伝えずともわかるだろう。」
くつくつ笑いながら、カノンはミロから身体を離す。
「わかったら、さっさと出ていけ。俺も暇ではないのでな。お前の相手をしてやれるのも限度がある。」
怒りに真っ赤になり、身を震わせるミロが部屋から飛び出していくと、カノンは満足そうに微笑む。
抱くつもりはなかった。男など、これまで抱くどころか、その気になったことすらない。だが、あの蠍には不思議とそそられるものがあった。
カノンは一人ごちる。
「今度会ったときは殺そうか、それとも…」


取るものも取らず、聖域へ飛ぶようにして帰還したミロは、教皇の間に呼び出される。ミロス島に帰っていなかったことがばれたのだ。
アフロディーテの立ち会いの下、教皇から叱責を受けるミロ。
親友の憂いが気にかかるのはわかるが、政治に不介入を貫いていることは、ミロとても知っているはず。
詰問するアフロディーテを諌めた教皇が、ミロに何があったのか問いかける。ミロはカノンとの間にあったことを言いかねたものの、アフロディーテの追及に、あったことを語り始める。
もちろん、抱かれたことは言わない。口に出来るわけもない。聖闘士の手本たる黄金聖闘士が、あんな淫らに…。
名も知らぬ男が教皇を見知っているようだったことを伝えると、教皇の傍らのアフロディーテの表情が目に見えて厳しくなった。
「一体、やつは何ものなのです?」
問いかけるミロを制し、教皇
「もう下がって良い。お前はしばらく、天蠍宮で謹慎するように。」


教皇を殺し、教皇に成り代わったサガは、カノンが生きていたことを知って驚く。のみならず、まさか、サガが教皇に成り代わったことまで知っているとは…。
ミロから伝えられた事実に沈黙するサガへ、サガに忠誠を誓うアフロディーテがカノン抹殺命令を出すよう要請する。しかし、サガは首を振る。
「愚弟とはいえ、カノンの実力はこのサガと同等…お前たちで容易く取れる命ではない。」
「ですが。」
「良い。やつには今しばらく好きにさせてやろう。それより、アテナの行方はわかったか。」
「手を尽くして探してはいるのですが、いまだ見つからず…。」
「そうか。」
アテナは鎖国中の日本にいる。





以来、真相を知られるのではないかとカノンとの接触を恐れたサガにより、聖域から出してもらえないまま、5年が過ぎる。
ナポレオンの影響により、日本にもイギリスの艦隊がやって来る。フェートン事件が切欠で、イギリスにわたることになった沙織。
沙織の登場により、サガの乱勃発。


あの日会った男が、聖域から姿を消したサガだったのではないか。そして、アイオロスはサガと教皇の反目に巻き込まれ、死んだだけで、謀反人ではないのではないか。
5年の間にそう結論をくだしていたミロは、サガの遺体に違和感を覚える。同じ見目だというのに、何かが、違う。
だが、サガを筆頭にアフロディーテやデスマスクも亡くなった今となっては、ミロの疑念に答えてくれるものなどいない。
ミロはあの日のことを忘れようと努め、沙織に尽くす。


数カ月後、海闘士との戦の火蓋が切って落とされる。
ナポレオンを見限ったカノンは、サガの死を契機に、ポセイドン復活を目論む。
カノンを見たミロは、この男こそがあの男だ、と確信する。しかし、青銅聖闘士の働きによって、終ぞ、カノンとは直接対峙しないまま、海闘士戦が終わってしまう。ミロはスペアとして生き、名誉を得ずして死んだ(という認識だった)カノンを思いながら、黄金聖闘士として聖戦に臨む。
まさかのカノンとの再会。しかし、ここにいるとすれば、この男しかいなかった…
ミロはサガの反撃に消耗したカノンに立ち退くよう命じる。ミロとしては、私的にも、黄金聖闘士としても、カノンを赦すわけにはいかない。しかし、カノンは引かないと言う。頭に血が上ったミロはカノンに狂気か死か迫った。
カノンが壊れた陶器だとするならば、陶器を修復したのは沙織。けれど、空っぽの中身を注いだのは、紛れもなくミロ。
凌辱されて憎くないはずがないだろうに、憎悪よりも、黄金聖闘士としてのプライドを優先したミロに、カノンは応えようとする。その結果、ラダマンティスと自爆。聖戦後、復活。





SNで仲間として認めたことがなかったかのように、カノンを避けようとするミロ。しかし、カノンは追及の手を緩めず、ミロを追い詰める。
人気のない場所で、カノンの手によって無理矢理追いあげられるミロだったが、いつも、あと少しというところでカノンは立ち去ってしまう。
嫌々追い上げられたにもかかわらず、自分で慰めてしまうのも浅ましい気がして、恥辱の中、必死に冷水を浴びて自らを戒めようとするミロ。終いにはカミュに凍らせてくれというに至り、正気か?と問われる始末。
カミュからあまりミロを思いつめさせないでくれと言われたカノンは、ミロ以外どうでも良い。


そのうち、ミロの方から求めてくることを望んでいるカノンは策士。ある日、とうとうキレたミロが何故最後までやらないのかとカノンを問い詰める。嫣然と笑うカノン。
「何だ、最後までして欲しいのか?」
「…違う!違うが、しかし、」
「違わないだろう?」
ミロの首筋に舌を這わせながら、カノンは囁く。
「~~~~~!!!」
声にもならず、カノンをばんばん叩くミロ。カノンは楽しそうに笑うと、ミロを肩に担いで双児宮へ向かおう…としたが、遠かったので、天蠍宮に矛先を変える。
それに、帰るとどうせ、兄が五月蠅いだろう。
どこの宮も居住空間の造りは似たり寄ったり。カノンはミロをベッドに押し倒すと、熱烈なキスをかましてから、あんまりのキスにふわふわしているミロの頬を撫でて、にっと笑う。
思えば、最初から、ミロは特別だった。あのときはまさか男を抱くことになるとは、と、驚きもしたが、こうなるともはや運命としか思えない。
カノンは、ミロがはっと正気づいて暴れ出す前に、快楽で思考能力を奪ってしまう策に出る。ろくに耐性もないミロは快楽の荒波に呑まれ、カノンの望むまま、翻弄されることになる。


翌朝、ミロは、平気な顔をして寝ているカノンの腕の中にいることを認識すると
「…」
無言で腕を払い除ける。
無言でベッドから這い出て、腰が立たず転げ落ち、それでも無言のまま決死の覚悟で這っていき、衣服を身にまとうミロ。ミロが腕から抜け出た時点でとっくに目が覚めていたカノンは、悠々とミロに近付くと、軽いキスをする。
「どこに行くつもりだ?」
「どこでも良い。お前がいない場所ならば。」
「つれないことを言うな。お前と俺の仲ではないか。」
「誰がだ!」
ぷりぷり怒るミロだったが、この後、カノンの意外な才能(調理)に見せられ、朝食をモリモリ食べてすっかり機嫌を直すことに。最初から餌づけをすれば良かったと思いながら、ミロのためにせっせと働くカノン。
たぶん、そのうち、勝手に住み着かれてて、ナポレオンはおろか神すらも誑かした程の才能で外堀から埋められて、気付いたら恋人認定。傲岸不遜で超余裕なカノンは、その実ミロに捨てられないかと不安で、夜になるとミロが意識を手放すまで手ひどく抱いてしまったりするのだ。たぶん。きっと。
あと、アテナとミロ以外は虫扱いなので、海闘士のこともあったし、聖域ではあんまり評判が芳しくないけれど、まったく気にしないひどいカノン。でも、ミロが気にかけてくれると、ミロのためにちょっと他の聖闘士にも態度を軟化したりする。





という妄想を一日中していたら、わたしは、わたしは、
(信じられるか…?これをツイッターに垂れ流したんだぜ…まとめてみたら長くてびっくりしたわ。)

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