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「色気づいて来たんじゃねえのか?カミュとやったか?」
休暇明けで教皇へ謁見した帰り、デスマスクがミロ子に言い寄る。ミロ子は肩を抱き込まれ邪険に振り払うが、その際に耳を撫でられる。
髪に指が触れた瞬間、ミロ子は怖気立つ。カノンに凌辱された記憶がフラッシュバックし、デスマスクを殺意のこもった目できっと睨みつける。原因がわからないデスマスクは、わからないなりに、腹が立ちミロ子を睨みつける。
「けっ、これだから乳くせえがきは!」
デスマスクのののしり声を背に受けながら、ミロは立ち去る。
天蠍宮。
ミロ子は天蠍宮に辿り着くなり、足早に脱衣所へ駆け込み、ハサミで髪を切り落とす。耳に髪がかからないベリーショートにすると、ミロ子は頭を振り、ざっくばらんに切った髪の束を肩から落とす。
鏡に映った姿はまるで少年だ。女には見えない。
ミロ子は満足気に鼻を鳴らすと、床に散らばった髪を踏み躙り、踏みかえらずに去っていく。
四日後、ミロ子はカノンに会うためスニオンへ向かう。
カノンはミロ子の髪型に一瞬眉をひそめるが、理由は聞かず、ミロ子の肩を引き寄せる。固く閉じた唇にキスをされ、舌を這わされる。頑なに閉じたままでいると、おとがいを持ち上げられ、否応なしに開くことになった唇へ舌を入れられる。
乱暴に押し倒され、下着を下ろされる。
白い天井が見える。我慢すれば、終わる。
ミロ子はきつく瞼を閉じる。
半年が経った。任務で出払えば会うこともないが、基本的に一週間に1度の脅迫は続いている。
カノンに下から突き上げられているミロ子は、耳に触れてくるカノンの手を振り払う。
また髪が伸びてきた。切らなければならない。
そんなとき、ミロ子が任務から戻ってくると、スニオン内部が破壊されていた。
カノンに指定された日時にやってきたミロ子は、カノンの仕業かと内心驚くが、苛立つカノンの様子にそれも違いそうだと思う。
「ここはもう駄目だな。」
カノンが言う。
無言で次の発言を待つミロ子の腕をカノンは掴みあげると、スニオンを出る。ミロ子は一瞬、表の明るさに目を眇め、それから、カノンの背中を見る。
ミロ子がカノンに勝手を許さざるを得なかったのは、スニオンと言う小宇宙を使えない特殊な場所のせいだ。
今なら、カノンを殺せる。
殺意で目をぎらつかせるミロ子を振り返り、カノンが皮肉げに嗤う。
「外でならば対等だと思っているのか?俺を倒せるとでも?」
カノンの発言が頭に来たミロ子は、カノンの力任せに振り払い、指先に小宇宙を集中させる。
数度、拳を交え、振り上げた手を掴まれ、そのまま押し倒される。
「最初の頃の威勢のよさが戻って来たんじゃないか?」
カノンは頭突きをしてこようとするミロ子を腹ばいにさせると、腕を背中にねじあげ、最初の頃のように無理矢理犯す。激しい抽挿に血がにじむ。
己のものを抜き取ったあと、血が混ざってピンク色になっている精液が溢れてくるのを満足気に見やったカノンは、さんざんなぶられて悔し涙をこぼしかけるミロ子に、呼びかける。
「ここはもう終いだ。今度からは地上に来い。○○の○○ホテルに、14日の18時だ。忘れずに来い。でなければ、お前が凌辱されている写真をばらまく。」
「…そうして、更なる辱めを受けろというのか?だったら死んだ方がマシだ。」
組んだ両腕に顔を突っ伏し呻くミロ子を、カノンは鼻で嗤う。
「馬鹿を言え。黄金聖闘士のお前が自分の身勝手で命を落とせるものか。死ねないからこそ、今までだって耐えてきたんだろう。」
そのとおりだ。
屈辱に唇を噛むミロ子を後目に、カノンは立ち去る。腹ばいに突っ伏していたミロ子はごろりと仰向けになり、空を見上げる。14日は火曜だ。任務は入っていなかっただろうか。入った場合、どうすれば。連絡がつかないことなど、カノンは気にしないだろう。約束を違えた。それだけで、カノンがミロ子の身を滅ぼす理由は十分なはずだ。
少しだけ、ミロ子は泣く。
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