雑記および拍手にてコメントいただいた方へのご返信用です。
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書きたいだけ、書けるとこだけ、書いていきたいです。
以前、ちょっと書いた「シジフォス×カルディア」物語のショタ編です。
たぶん、いつものパターンで途中で力尽きます。
根気のなさに定評のある管理人ですすいません。
*
*
クレストに拾われたカルディアが連れて来られたのは、ギリシャ国内に位置する「聖域」と呼ばれる場所だった。
カルディアは心臓の病のために療養所へ長いこと収容されていたが、もともとは名のある貴族の子弟である。いずれ祖国に仕えるため、ギリシャの歴史や地理をそれなりに学ばされていた。それにもかかわらず「聖域」という響きに聞き覚えがないのは、ここが本当に秘されるべき場所だからかもしれなかった。
とはいえ、単にカルディアの知識が不足していたせいかもしれない。
真偽のほどはわからない。
聖域に入ってすぐ目に入ったのは、闘技場で鍛錬を積む少年少女の姿だった。年の頃は、カルディアとそう変わらないだろう。
拾われた場所から聖域に辿り着くまでの道中でクレストが勝手にした説明によれば、この場所ではアテナに仕える聖闘士が育成され、いずれ来る聖戦のために技を磨いているとのことだったので、聖闘士候補生に違いない。
内心、カルディアは自由に体を動かす彼らに嫉妬を覚えた。彼らは健やかな身体を持ち、誰よりも自由に近い立場にありながら、あえて束縛される道を選んだのだ。
カルディアには到底考えられない人生だった。
何とも悠長な話ではないか。
人間はいつ死ぬともわからない、明日死ぬかもしれない。
だのに、聖域に暮らす人間たちは、自分が生きている間に来るかどうかわかりもしない戯言を真に受け、実在するかどうか知れない女神を信じて、修行に励んでいるのである。
無様なことこの上なかった。
候補生たちに侮蔑の視線を向けるカルディアへ、クレストは老年を迎えたものだけが見せる諦観まじりの眼に微かに面白がる色を湛え、一瞥投げかけた。
「良いか。お前はこれから、蠍座の黄金聖闘士候補としてここで暮らすのだ。」
「ふざけんなよ。どうして俺がそんなもんにならなきゃなんないんだ。」
返事をせず、クレストは乾いた笑い声を立てた。口先ではどう言おうと、カルディアが本心ではクレストに感謝していることを知っている余裕の笑みだった。枯れ木を思わせる手はしっかりとカルディアの手首を掴んでいた。
カルディアは唇を噛み締めた。
クレストは怪しい術でカルディアから心臓の痛みを取り除いてくれていた。今は不安定で以前以上の激痛に喘ぐこともあるが、いずれはこの痛みも治まるという。
延命の処理を施してくれたことに関しては、カルディアはクレストに感謝していた。それは間違いない。
しかし、カルディアが療養所を飛び出したのは、ベッドから聖域に拘束場所を移すためではない。
今はまだ駄目だが、体調が安定したらこんな場所さっさとおさらばしてやろう。
何度も、そんな思いが胸中に浮かんでは消えた。
だが、本当にクレストが言うように、血の繋がった家族からも見放された自分が役に立てる場所が存在するならば――いや、まだ時機尚早だ。結論を出すのは、体調が安定してからで良いだろう。
十二宮の入口に位置する白羊宮から長く続く階段の先には、神殿のようなものがあった。聖域内に足を踏み入れるまでまったく目につかなかったが、雲のせいだろう。カルディアはそう思うことにした。結界のせいだなどという眉唾な話を信じる気にはなれなかった。
擦り切れたマントを羽織り浮浪者のようななりをしていたクレストは、自分で言うように、ここではそれなりの地位を築いているらしい。齢500年を超すというのも、この不条理な世界に神々が実在するというのも、あながち、嘘ではないのかもしれない。そう信じてしまいそうになるくらい、クレストに対する人々の接し方は丁重を極め、神官や聖闘士たちはこぞって頭を垂れた。
長い階段を上って辿り着いた神殿で、カルディアは教皇と呼ばれる老人に引きあわされた。教皇は憂いを帯びた眼差しでカルディアを観察すると、当の本人など目に入らない様子で、クレストとカルディアについて話し始めた。
「クレストよ、ずいぶん思い切ったことをされたものだな。」
「そう思うか?」
「確かに、その者の小宇宙が衝動的で稀な輝きを放っていることは認めよう。いずれは、蠍座の黄金聖闘士にすらなりうるかもしれない。だが、アテナの秘術を施したとはいえ、その者の心臓が不安定な事実に変わりはない。アテナ直々の秘術ではないのだから、当然だ。小宇宙の練習をしようものならば、その者の生命の灯は途端に燃え尽きてしまうだろう。」
そう甘い話が転がっているとは思っていなかったが、やはり、制限付きの延命処理であったらしい。カルディアは何食わぬ顔のクレストを一瞥してから、渋面を浮かべている教皇を見やった。
「それじゃあ、俺はどうすれば良いんだ?」
ようやく、注目がカルディアに集まった。カルディアは言いたいことを全てぶちまけた。
「あんたたちは好き勝手ばっか言っていて、俺の気持ちなんざお構いなしだ。大体、俺がここに留まると思っているのか?体調が良くなったらすぐにでも、俺はここを出ていくつもりだ。」
もしかするとここならば自分が必要されるかもしれないという薄い期待を抱いていただけに、内心では、やはり自分が必要とされる場所などないのだという失望を感じたが、意地でもそんな素振りを見せず、傲岸に言いきったカルディアへ、教皇の隣で重く口を閉ざしていた青年がようやく口を開いた。
「…教皇の御前だぞ。口を慎め、子ども。」
生真面目すぎる眼には、苛立ちが覗いている。
その身に纏われた黄金の鎧から、噂の黄金聖闘士らしいと見当はついたものの、どうでも良かった。聖域ではどれほど尊敬されるべき地位なのかは知らないが、カルディアが頭を垂れなければならない理由などない。
「俺のことが話題になってるのに、だんまりを決め込めっていうのか?ふざけんな!俺のことは俺が決める!」
無謀にも黄金聖闘士へ噛みついてみせるカルディアに、教皇は呆れ交じりの笑みを湛えた。
「どうもこの子どもは、その身にまとう小宇宙以上に衝動的な性質らしいな。これでは、いつ小宇宙を暴走させて落命するともわからない。そもそも、修行すらままならないだろうに。」
「そうならないようにするのが、お前の仕事ではないのか?」
「…痛いところを突く。」
ここでは、教皇よりもクレストの方が地位は上らしい。
教皇はクレストへ苦笑いを返すと、憤慨のあまり今にも踵を返して教皇宮を飛び出しそうなカルディアへ視線を転じた。
「子どもよ、お前の名は?」
「…カルディア。」
素直に答えたのは、その視線が思いの外強かったからだ。本能的に身を竦めるカルディアへ、教皇は一転して柔和な笑みを浮かべてみせた。
「ではカルディアよ、お前を蠍座の黄金聖闘士候補として歓迎しよう。シジフォス、お前はカルディアの世話をするように。」
反論しても、良かった。
反論すべきだったのかもしれない。
だが、何となく躊躇われているうちに、話はとんとん拍子に進んでいた。シジフォスと呼ばれた黄金聖闘士は一瞬ためらうように眉をひそめたものの、教皇の命令は絶対なのか、反論することもなく、床に片膝をついて受領した。
「嫌なら嫌だって言えば良いだろ。」
カルディアが小声で悪態を吐くと、刺すような視線が飛んで来た。睨みつけられたカルディアは、シジフォスを負けじと睨み返した。
このときのカルディアは知らなかったが、次代の教皇候補に挙げられるほど人格者で知られるシジフォスがそのように感情を露わにするなど――ましてや自戒してしかるべき教皇の面前で不機嫌をあからさまにするなど、滅多にないことだったという。
もしかすると、長く閉鎖され続けたために停滞気味の聖域にも、これで新しい風が吹くかもしれない。
クレストの連れてきた子どもに、教皇セージは一抹の希望を感じた。
以前、ちょっと書いた「シジフォス×カルディア」物語のショタ編です。
たぶん、いつものパターンで途中で力尽きます。
根気のなさに定評のある管理人ですすいません。
*
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クレストに拾われたカルディアが連れて来られたのは、ギリシャ国内に位置する「聖域」と呼ばれる場所だった。
カルディアは心臓の病のために療養所へ長いこと収容されていたが、もともとは名のある貴族の子弟である。いずれ祖国に仕えるため、ギリシャの歴史や地理をそれなりに学ばされていた。それにもかかわらず「聖域」という響きに聞き覚えがないのは、ここが本当に秘されるべき場所だからかもしれなかった。
とはいえ、単にカルディアの知識が不足していたせいかもしれない。
真偽のほどはわからない。
聖域に入ってすぐ目に入ったのは、闘技場で鍛錬を積む少年少女の姿だった。年の頃は、カルディアとそう変わらないだろう。
拾われた場所から聖域に辿り着くまでの道中でクレストが勝手にした説明によれば、この場所ではアテナに仕える聖闘士が育成され、いずれ来る聖戦のために技を磨いているとのことだったので、聖闘士候補生に違いない。
内心、カルディアは自由に体を動かす彼らに嫉妬を覚えた。彼らは健やかな身体を持ち、誰よりも自由に近い立場にありながら、あえて束縛される道を選んだのだ。
カルディアには到底考えられない人生だった。
何とも悠長な話ではないか。
人間はいつ死ぬともわからない、明日死ぬかもしれない。
だのに、聖域に暮らす人間たちは、自分が生きている間に来るかどうかわかりもしない戯言を真に受け、実在するかどうか知れない女神を信じて、修行に励んでいるのである。
無様なことこの上なかった。
候補生たちに侮蔑の視線を向けるカルディアへ、クレストは老年を迎えたものだけが見せる諦観まじりの眼に微かに面白がる色を湛え、一瞥投げかけた。
「良いか。お前はこれから、蠍座の黄金聖闘士候補としてここで暮らすのだ。」
「ふざけんなよ。どうして俺がそんなもんにならなきゃなんないんだ。」
返事をせず、クレストは乾いた笑い声を立てた。口先ではどう言おうと、カルディアが本心ではクレストに感謝していることを知っている余裕の笑みだった。枯れ木を思わせる手はしっかりとカルディアの手首を掴んでいた。
カルディアは唇を噛み締めた。
クレストは怪しい術でカルディアから心臓の痛みを取り除いてくれていた。今は不安定で以前以上の激痛に喘ぐこともあるが、いずれはこの痛みも治まるという。
延命の処理を施してくれたことに関しては、カルディアはクレストに感謝していた。それは間違いない。
しかし、カルディアが療養所を飛び出したのは、ベッドから聖域に拘束場所を移すためではない。
今はまだ駄目だが、体調が安定したらこんな場所さっさとおさらばしてやろう。
何度も、そんな思いが胸中に浮かんでは消えた。
だが、本当にクレストが言うように、血の繋がった家族からも見放された自分が役に立てる場所が存在するならば――いや、まだ時機尚早だ。結論を出すのは、体調が安定してからで良いだろう。
十二宮の入口に位置する白羊宮から長く続く階段の先には、神殿のようなものがあった。聖域内に足を踏み入れるまでまったく目につかなかったが、雲のせいだろう。カルディアはそう思うことにした。結界のせいだなどという眉唾な話を信じる気にはなれなかった。
擦り切れたマントを羽織り浮浪者のようななりをしていたクレストは、自分で言うように、ここではそれなりの地位を築いているらしい。齢500年を超すというのも、この不条理な世界に神々が実在するというのも、あながち、嘘ではないのかもしれない。そう信じてしまいそうになるくらい、クレストに対する人々の接し方は丁重を極め、神官や聖闘士たちはこぞって頭を垂れた。
長い階段を上って辿り着いた神殿で、カルディアは教皇と呼ばれる老人に引きあわされた。教皇は憂いを帯びた眼差しでカルディアを観察すると、当の本人など目に入らない様子で、クレストとカルディアについて話し始めた。
「クレストよ、ずいぶん思い切ったことをされたものだな。」
「そう思うか?」
「確かに、その者の小宇宙が衝動的で稀な輝きを放っていることは認めよう。いずれは、蠍座の黄金聖闘士にすらなりうるかもしれない。だが、アテナの秘術を施したとはいえ、その者の心臓が不安定な事実に変わりはない。アテナ直々の秘術ではないのだから、当然だ。小宇宙の練習をしようものならば、その者の生命の灯は途端に燃え尽きてしまうだろう。」
そう甘い話が転がっているとは思っていなかったが、やはり、制限付きの延命処理であったらしい。カルディアは何食わぬ顔のクレストを一瞥してから、渋面を浮かべている教皇を見やった。
「それじゃあ、俺はどうすれば良いんだ?」
ようやく、注目がカルディアに集まった。カルディアは言いたいことを全てぶちまけた。
「あんたたちは好き勝手ばっか言っていて、俺の気持ちなんざお構いなしだ。大体、俺がここに留まると思っているのか?体調が良くなったらすぐにでも、俺はここを出ていくつもりだ。」
もしかするとここならば自分が必要されるかもしれないという薄い期待を抱いていただけに、内心では、やはり自分が必要とされる場所などないのだという失望を感じたが、意地でもそんな素振りを見せず、傲岸に言いきったカルディアへ、教皇の隣で重く口を閉ざしていた青年がようやく口を開いた。
「…教皇の御前だぞ。口を慎め、子ども。」
生真面目すぎる眼には、苛立ちが覗いている。
その身に纏われた黄金の鎧から、噂の黄金聖闘士らしいと見当はついたものの、どうでも良かった。聖域ではどれほど尊敬されるべき地位なのかは知らないが、カルディアが頭を垂れなければならない理由などない。
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無謀にも黄金聖闘士へ噛みついてみせるカルディアに、教皇は呆れ交じりの笑みを湛えた。
「どうもこの子どもは、その身にまとう小宇宙以上に衝動的な性質らしいな。これでは、いつ小宇宙を暴走させて落命するともわからない。そもそも、修行すらままならないだろうに。」
「そうならないようにするのが、お前の仕事ではないのか?」
「…痛いところを突く。」
ここでは、教皇よりもクレストの方が地位は上らしい。
教皇はクレストへ苦笑いを返すと、憤慨のあまり今にも踵を返して教皇宮を飛び出しそうなカルディアへ視線を転じた。
「子どもよ、お前の名は?」
「…カルディア。」
素直に答えたのは、その視線が思いの外強かったからだ。本能的に身を竦めるカルディアへ、教皇は一転して柔和な笑みを浮かべてみせた。
「ではカルディアよ、お前を蠍座の黄金聖闘士候補として歓迎しよう。シジフォス、お前はカルディアの世話をするように。」
反論しても、良かった。
反論すべきだったのかもしれない。
だが、何となく躊躇われているうちに、話はとんとん拍子に進んでいた。シジフォスと呼ばれた黄金聖闘士は一瞬ためらうように眉をひそめたものの、教皇の命令は絶対なのか、反論することもなく、床に片膝をついて受領した。
「嫌なら嫌だって言えば良いだろ。」
カルディアが小声で悪態を吐くと、刺すような視線が飛んで来た。睨みつけられたカルディアは、シジフォスを負けじと睨み返した。
このときのカルディアは知らなかったが、次代の教皇候補に挙げられるほど人格者で知られるシジフォスがそのように感情を露わにするなど――ましてや自戒してしかるべき教皇の面前で不機嫌をあからさまにするなど、滅多にないことだったという。
もしかすると、長く閉鎖され続けたために停滞気味の聖域にも、これで新しい風が吹くかもしれない。
クレストの連れてきた子どもに、教皇セージは一抹の希望を感じた。
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黒サガの的確な表現が見つかりません!
仕事中にもやもや考えていた話ですが、仕事中に考えていたときの方が面白かった気がします。
*
聖戦前、ミロはサガと出来ていたらしい。
出来ていたらしい、と伝聞形なのは、そのときの名残が影も形も見つからないからだ。スカーレットニードルを打たれてからミロに首ったけなカノンは、にわかには信じがたい事実に、ミロを諦めさせるためのはったりだろう、くらいに思っていたのだが、周囲から事実だと聞かされて呆気に取られた。
なぜならば、サガとミロの関係は、とてもそんな風には見えないからである。
傍目にも、サガがミロとの距離を縮めたがっているのはわかるのだが、ミロのあっけらかんとした態度は同僚に対するものでしかない。あれほど情に篤いミロが愛人から秋波を向けられて無視できるとも思えないので、性質の悪い冗談だろう。絶対そうだ。
事実、カノンはサガがミロに言い寄って袖にされている場面を目撃していた。あまりに速攻で断られているので、物陰で耳をそばだてていたカノンは馬鹿笑いをして姿を見つかる始末だった。その直後、勢い込んで告白した自分もあっさり袖にされたので、人のことをとやかく言えないが、そのときはサガの失恋が大いに笑えたのである。アテナの国でいうところの、人の不幸は蜜の味、というやつだ。その後、人を呪わば穴ふたつ、と来るのだが。
ともあれ、それから紆余曲折を経てセットでお得な感じでどうにか蠍の恋人の座にありついた双子である。この辺、カノンの要領が無駄に良いので、普通に考えれば潔癖なミロが二股をかけるなど考えられもしないのだろうが、説得に成功した。いささか、催眠の域に達していた感じは否めない。
それから、ミロを間に挟んで双子のわだかまりも解け、双児宮で、カノンとしてはことのほか幸せに暮らしていたつもりだったのだが。
双子の兄は、そうではなかったらしい。
世界中の負というものをすべてかき集めたような雰囲気のサガに、任務から帰って来たカノンは言葉に詰まった。理由は、こんな兄の姿を見たことがなかったのが一つ、それから、こんな兄に関わりあいたくないという切実な思いが一つである。
しかし、3日3晩不休で勤めた5日にわたる任務から帰って来て、ベッドでミロと離れていた時間を埋める作業に勤しめる、というとき、いざとなって集中できないのも嫌だ。カノンは双子座の黄金聖衣を脱ぐと、腹を決め、絶望感を漂わせているサガに話しかけた。
「おい、どうした?また何かしでかしたのか?」
カノン的には、入浴シーンを侍従に見られてついうっかり殺してしまったとか、カノンがいないのを良いことに双児宮内を全裸で歩き回っていたら通報されてしまったとか、そういうことを想定して尋ねたのだが、サガの返答は想像の範疇にないものだった。
「ミロは、私では駄目だというのだ。」
世界中の負というものをすべてかき集めたような雰囲気に相応しい、世界中の負というものをすべてかき集めたような声色だった。
サガの言葉に、カノンは戦慄した。サガが袖にされたからといって自分まで袖にされる理由はないのだが、多少毛色が違うとはいえまったく同じ外見に同スペック、明日は我が身である。原因を解明しないことには、いつサガと同じ運命を辿るともわからない。
この際、サガには潔く犠牲になってもらって、カノンはカノンの道を模索すべきだろう。
カノンはあっさりサガを人柱にする腹を決めると、ひじょうにナーバスになっているであろう兄を刺激しないよう、やんわり尋ねた。
「なぜ、そのような会話になったのだ?」
「ミロは、ミロは…偽教皇時代のときの私が好きだと。」
震える声でサガが言う。
なるほど、偽教皇時代のサガと言えば別名黒サガと呼ばれ、聖域で好き勝手やらかしていた頃のサガである。海龍として隠遁生活を営んでいたカノンは良く知らないのだが、胃痛を知らず、負けも知らず、ずいぶんブイブイ言わせていたらしい。
しかし、カノンにとっては、あくまで、伝聞の話である。胃痛を知らないサガなど、カノンの辞書にはいない。
だが、そう考えると、聖戦前にミロとサガが出来ていたという話もがぜん真実味を帯びてきた。カノンはサガの肩に腕を回して慰める体面を保ちつつ、サガに囁いた。
「それならば、黒サガ時代のお前に戻ってミロの心を射止めれば良いではないか。」
悪魔のささやきである。カノンが恋敵を応援するような真似に出たのは、単純に好奇心からだった。聖域で好き勝手やらかしてた頃のサガなど、面白そうではないか。カノンはぜひとも一度見てみたかった。
カノンはサガの隣に腰を下ろすと、グラスに酒を注ぎ、サガに勧めた。こういう面白そうなことは、カノンだけではなく、相手にも責任があると思わせるのが肝要である。
しばらくすると、アルコールでぐずぐずになったサガは空になったグラスをテーブルに叩きつけ、腕に顔を埋めた。
「私とて、黒サガ時代の記憶はある…ミロが少し手荒いくらいが好きなことは重々承知なのだ!だが、あんないたいけで愛らしいミロにそんな真似出来るはずがないだろう!」
「え、そうなのか…?!」
初耳である。
カノンとミロのセックスは、多少ミロが奔放すぎるきらいはあるものの、いたってノーマルなものだった。盛りのついた犬のように、とまではいかないものの、そこは成人男子がくんずもつれずするので、ベッドの悲鳴が賑賑しい感じにはなるのだが、断じてアブノーマルではない。
何となく、開かなければ良かったパンドラの箱を開けてしまった気分だった。
しかし、こんな新事実が露見したからには、今夜のために資料として聞いておきたい。
固唾を飲むカノンへ、腕に顔を突っ伏したサガが涙ながらに語った。
「当時のミロは私のことを神のように崇め、私が言えば白も黒になるほど従順に慕ってくれていたというのに、なぜ、なぜ、私では駄目なのだミロ…!」
さすがのカノンも、たぶんそんな調子だからだろう、と言わないだけの分別は持ち合わせていた。カノンはサガの肩に手をかけ、顔を上げさせた。
「ちょっと待て、サガ。」
「カノン…、」
何と優しい弟を持ったのだろう、とサガが感嘆する間もなく、カノンが言う。
「少し手荒いくらいのくだりをもう少し詳しく。」
「…。」
しょせんは、カノンの優しさなど見せかけで利己心からであった。サガはカノンの手を振り払うと、心の鬱積を吐き出した。
「昔のミロは幼くいとけなく、私の言うがまま為すがままだったのに…あの頃のミロはどこに行ったのだ…。私が視線で促すだけで、あんな真似やこんな真似も、実に恭順な振る舞いでしたというのに。アテナが再来されるまで、聖域に閉じ込めて情欲に耽るあまり市井で噂が経とうと、凛とした姿でまったく意に介さなかったあの、さながら昼は淑女夜は娼婦を地で行っていたミロが!」
「お前、まさかの自慢か!うざいな!」
「うるさい!私のミロを自慢して何が悪い!」
「俺のミロだ!」
それから、小一時間もがなりあっただろうか。
不毛な口論であった。
肩で息吐いていたカノンは、同じく肩で息吐くサガを見やり、嘆息した。
「さっきも言ったが、お前は、黒サガ時代に戻れば良い。お前と黒サガとでは根本的に精神構造が違うのだから、今のお前がミロに手荒い真似を出来ないと言っても、何の支障にもならないだろう。」
「カノン、お前は…!」
「そうだ…黒サガに戻れと言っているのだ!」
のちに考えるに、カノンがここまで大きく出たのは寝不足のせいだろう。
しかし、そんなこととは露知らないサガは驚愕によろめいた。
「私に、また、アテナに牙を剥けというのか…愚弟よ…。」
「無理をしてアテナに刃を向ける必要もあるまい。ただ、あのころのように利己的に生きれば良いと言っているだけだ。」
「それが出来れば、最初から苦労は…、」
「お前には絶対的なまでに能動的な負のオーラが欠けているのだ。絶望とか哀しみとかそういうしみったれた感情ではなく、もっと、理不尽な世界への怒りに身を焦がせ!お前ならば出来る!」
これが普段であれば愚弟の戯言と言って流せる台詞も、したたかに酔っていては、まともに取りあうことしか出来なかった。サガは身を奮い立たせ、椅子から立ちあがった。
「わ、わかった…やってみよう。」
「そうだ、行け!」
眉間にしわを寄せて意識を集中させるサガに、悪乗りしたカノンは発破をかけた。見る間に、サガの毛先が黒くなっていく。世界中の負というものをすべてかき集めたような雰囲気は、今や、おどろおどろしいものに変化を遂げていた。
黒サガの復活も時間の問題と思われたとき、ふいに、双児宮のプライベートルームの扉が開いた。
きんきらきんの髪は、見まがうはずもない。いとしのミロである。
「サガ、いるのか…?」
「ミロ!」
にわかに、サガの背負っていた負のオーラが拡散した。
「ええい、これくらい戻ってこれられるのなら、最初から黒くなるな!愚兄!」
なじるカノンを意に介さず、サガはミロに抱きついた。いつもは取らない奇矯な行動だが、酔っ払いの特権である。
ミロは適当にサガをあしらいながら、任務から無事に帰還を果たしたカノンを労い、周囲を見渡した。
「さきほど懐かしい小宇宙を感じて、来てみたのだが…俺の気のせいだったのか。」
首を傾げながらミロが言う。その寂しそうな横顔に、カノンは胸を詰まれた思いで問いかけた。
「もしかして、黒サガのか。」
「?何だ、お前たち、何か事情を知っているのか?」
柳眉をきりりと吊り上げ、不満そうに問い質すミロを前に、カノンは洗いざらい全て白状した。ここで機嫌を損ねられては、せっかくの夜が台なしだ。
サガの相手などするのではなかったと後悔を募らせるカノンを後目に、ミロはいささか叱責めいた口調で、うなだれるサガに言い渡した。
「この蠍座の黄金聖闘士のミロが、なぜどうでもいい者に抱かれねばならん。俺は別に、サガでは駄目だとは言っていない。」
「ミロ…!」
「ただ…、」
この、ただ、が曲者だった。
恋するものの顔で、ミロが嘆息した。
「昔に比べて物足りないだけだ。」
仄かに頬を上気させて放たれたミロの一言が、サガのみならず、カノンにまでトドメをさしたことは言うまでもない。
仕事中にもやもや考えていた話ですが、仕事中に考えていたときの方が面白かった気がします。
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聖戦前、ミロはサガと出来ていたらしい。
出来ていたらしい、と伝聞形なのは、そのときの名残が影も形も見つからないからだ。スカーレットニードルを打たれてからミロに首ったけなカノンは、にわかには信じがたい事実に、ミロを諦めさせるためのはったりだろう、くらいに思っていたのだが、周囲から事実だと聞かされて呆気に取られた。
なぜならば、サガとミロの関係は、とてもそんな風には見えないからである。
傍目にも、サガがミロとの距離を縮めたがっているのはわかるのだが、ミロのあっけらかんとした態度は同僚に対するものでしかない。あれほど情に篤いミロが愛人から秋波を向けられて無視できるとも思えないので、性質の悪い冗談だろう。絶対そうだ。
事実、カノンはサガがミロに言い寄って袖にされている場面を目撃していた。あまりに速攻で断られているので、物陰で耳をそばだてていたカノンは馬鹿笑いをして姿を見つかる始末だった。その直後、勢い込んで告白した自分もあっさり袖にされたので、人のことをとやかく言えないが、そのときはサガの失恋が大いに笑えたのである。アテナの国でいうところの、人の不幸は蜜の味、というやつだ。その後、人を呪わば穴ふたつ、と来るのだが。
ともあれ、それから紆余曲折を経てセットでお得な感じでどうにか蠍の恋人の座にありついた双子である。この辺、カノンの要領が無駄に良いので、普通に考えれば潔癖なミロが二股をかけるなど考えられもしないのだろうが、説得に成功した。いささか、催眠の域に達していた感じは否めない。
それから、ミロを間に挟んで双子のわだかまりも解け、双児宮で、カノンとしてはことのほか幸せに暮らしていたつもりだったのだが。
双子の兄は、そうではなかったらしい。
世界中の負というものをすべてかき集めたような雰囲気のサガに、任務から帰って来たカノンは言葉に詰まった。理由は、こんな兄の姿を見たことがなかったのが一つ、それから、こんな兄に関わりあいたくないという切実な思いが一つである。
しかし、3日3晩不休で勤めた5日にわたる任務から帰って来て、ベッドでミロと離れていた時間を埋める作業に勤しめる、というとき、いざとなって集中できないのも嫌だ。カノンは双子座の黄金聖衣を脱ぐと、腹を決め、絶望感を漂わせているサガに話しかけた。
「おい、どうした?また何かしでかしたのか?」
カノン的には、入浴シーンを侍従に見られてついうっかり殺してしまったとか、カノンがいないのを良いことに双児宮内を全裸で歩き回っていたら通報されてしまったとか、そういうことを想定して尋ねたのだが、サガの返答は想像の範疇にないものだった。
「ミロは、私では駄目だというのだ。」
世界中の負というものをすべてかき集めたような雰囲気に相応しい、世界中の負というものをすべてかき集めたような声色だった。
サガの言葉に、カノンは戦慄した。サガが袖にされたからといって自分まで袖にされる理由はないのだが、多少毛色が違うとはいえまったく同じ外見に同スペック、明日は我が身である。原因を解明しないことには、いつサガと同じ運命を辿るともわからない。
この際、サガには潔く犠牲になってもらって、カノンはカノンの道を模索すべきだろう。
カノンはあっさりサガを人柱にする腹を決めると、ひじょうにナーバスになっているであろう兄を刺激しないよう、やんわり尋ねた。
「なぜ、そのような会話になったのだ?」
「ミロは、ミロは…偽教皇時代のときの私が好きだと。」
震える声でサガが言う。
なるほど、偽教皇時代のサガと言えば別名黒サガと呼ばれ、聖域で好き勝手やらかしていた頃のサガである。海龍として隠遁生活を営んでいたカノンは良く知らないのだが、胃痛を知らず、負けも知らず、ずいぶんブイブイ言わせていたらしい。
しかし、カノンにとっては、あくまで、伝聞の話である。胃痛を知らないサガなど、カノンの辞書にはいない。
だが、そう考えると、聖戦前にミロとサガが出来ていたという話もがぜん真実味を帯びてきた。カノンはサガの肩に腕を回して慰める体面を保ちつつ、サガに囁いた。
「それならば、黒サガ時代のお前に戻ってミロの心を射止めれば良いではないか。」
悪魔のささやきである。カノンが恋敵を応援するような真似に出たのは、単純に好奇心からだった。聖域で好き勝手やらかしてた頃のサガなど、面白そうではないか。カノンはぜひとも一度見てみたかった。
カノンはサガの隣に腰を下ろすと、グラスに酒を注ぎ、サガに勧めた。こういう面白そうなことは、カノンだけではなく、相手にも責任があると思わせるのが肝要である。
しばらくすると、アルコールでぐずぐずになったサガは空になったグラスをテーブルに叩きつけ、腕に顔を埋めた。
「私とて、黒サガ時代の記憶はある…ミロが少し手荒いくらいが好きなことは重々承知なのだ!だが、あんないたいけで愛らしいミロにそんな真似出来るはずがないだろう!」
「え、そうなのか…?!」
初耳である。
カノンとミロのセックスは、多少ミロが奔放すぎるきらいはあるものの、いたってノーマルなものだった。盛りのついた犬のように、とまではいかないものの、そこは成人男子がくんずもつれずするので、ベッドの悲鳴が賑賑しい感じにはなるのだが、断じてアブノーマルではない。
何となく、開かなければ良かったパンドラの箱を開けてしまった気分だった。
しかし、こんな新事実が露見したからには、今夜のために資料として聞いておきたい。
固唾を飲むカノンへ、腕に顔を突っ伏したサガが涙ながらに語った。
「当時のミロは私のことを神のように崇め、私が言えば白も黒になるほど従順に慕ってくれていたというのに、なぜ、なぜ、私では駄目なのだミロ…!」
さすがのカノンも、たぶんそんな調子だからだろう、と言わないだけの分別は持ち合わせていた。カノンはサガの肩に手をかけ、顔を上げさせた。
「ちょっと待て、サガ。」
「カノン…、」
何と優しい弟を持ったのだろう、とサガが感嘆する間もなく、カノンが言う。
「少し手荒いくらいのくだりをもう少し詳しく。」
「…。」
しょせんは、カノンの優しさなど見せかけで利己心からであった。サガはカノンの手を振り払うと、心の鬱積を吐き出した。
「昔のミロは幼くいとけなく、私の言うがまま為すがままだったのに…あの頃のミロはどこに行ったのだ…。私が視線で促すだけで、あんな真似やこんな真似も、実に恭順な振る舞いでしたというのに。アテナが再来されるまで、聖域に閉じ込めて情欲に耽るあまり市井で噂が経とうと、凛とした姿でまったく意に介さなかったあの、さながら昼は淑女夜は娼婦を地で行っていたミロが!」
「お前、まさかの自慢か!うざいな!」
「うるさい!私のミロを自慢して何が悪い!」
「俺のミロだ!」
それから、小一時間もがなりあっただろうか。
不毛な口論であった。
肩で息吐いていたカノンは、同じく肩で息吐くサガを見やり、嘆息した。
「さっきも言ったが、お前は、黒サガ時代に戻れば良い。お前と黒サガとでは根本的に精神構造が違うのだから、今のお前がミロに手荒い真似を出来ないと言っても、何の支障にもならないだろう。」
「カノン、お前は…!」
「そうだ…黒サガに戻れと言っているのだ!」
のちに考えるに、カノンがここまで大きく出たのは寝不足のせいだろう。
しかし、そんなこととは露知らないサガは驚愕によろめいた。
「私に、また、アテナに牙を剥けというのか…愚弟よ…。」
「無理をしてアテナに刃を向ける必要もあるまい。ただ、あのころのように利己的に生きれば良いと言っているだけだ。」
「それが出来れば、最初から苦労は…、」
「お前には絶対的なまでに能動的な負のオーラが欠けているのだ。絶望とか哀しみとかそういうしみったれた感情ではなく、もっと、理不尽な世界への怒りに身を焦がせ!お前ならば出来る!」
これが普段であれば愚弟の戯言と言って流せる台詞も、したたかに酔っていては、まともに取りあうことしか出来なかった。サガは身を奮い立たせ、椅子から立ちあがった。
「わ、わかった…やってみよう。」
「そうだ、行け!」
眉間にしわを寄せて意識を集中させるサガに、悪乗りしたカノンは発破をかけた。見る間に、サガの毛先が黒くなっていく。世界中の負というものをすべてかき集めたような雰囲気は、今や、おどろおどろしいものに変化を遂げていた。
黒サガの復活も時間の問題と思われたとき、ふいに、双児宮のプライベートルームの扉が開いた。
きんきらきんの髪は、見まがうはずもない。いとしのミロである。
「サガ、いるのか…?」
「ミロ!」
にわかに、サガの背負っていた負のオーラが拡散した。
「ええい、これくらい戻ってこれられるのなら、最初から黒くなるな!愚兄!」
なじるカノンを意に介さず、サガはミロに抱きついた。いつもは取らない奇矯な行動だが、酔っ払いの特権である。
ミロは適当にサガをあしらいながら、任務から無事に帰還を果たしたカノンを労い、周囲を見渡した。
「さきほど懐かしい小宇宙を感じて、来てみたのだが…俺の気のせいだったのか。」
首を傾げながらミロが言う。その寂しそうな横顔に、カノンは胸を詰まれた思いで問いかけた。
「もしかして、黒サガのか。」
「?何だ、お前たち、何か事情を知っているのか?」
柳眉をきりりと吊り上げ、不満そうに問い質すミロを前に、カノンは洗いざらい全て白状した。ここで機嫌を損ねられては、せっかくの夜が台なしだ。
サガの相手などするのではなかったと後悔を募らせるカノンを後目に、ミロはいささか叱責めいた口調で、うなだれるサガに言い渡した。
「この蠍座の黄金聖闘士のミロが、なぜどうでもいい者に抱かれねばならん。俺は別に、サガでは駄目だとは言っていない。」
「ミロ…!」
「ただ…、」
この、ただ、が曲者だった。
恋するものの顔で、ミロが嘆息した。
「昔に比べて物足りないだけだ。」
仄かに頬を上気させて放たれたミロの一言が、サガのみならず、カノンにまでトドメをさしたことは言うまでもない。
やまなしおちなしいみなし。
でも女体化。
*
いずれ来る敵の軍勢を想定し、固く閉ざされた双魚宮の薔薇園は、ミロだけには解放されていた。
かつての聖戦の折、黄金聖闘士のうちにもハーデスに寝返ったものがあるというから、「黄金聖闘士」という身分だけによる判断ではないだろう。もしかすると、毒に耐性があるからかもしれない。
宮の主が固く口を閉ざすため、確かなことはわからなかったが、自分が特別なように思えて、嬉しかったことを覚えている。
宮の主が不在となった今では、誰も守るものがいないので、自由に出入りすることが出来る。
ミロはアフロディーテが育てあげた藍の薔薇を手折ると、腕に抱え込んだ。
あの日もこうして、スカートのフレアをたくし上げて、教皇宮への道を歩いた。神々から祝福されているように何もかもが眩しさに満ちて、幸福だった。
神のいない社、かりそめの平穏とも知らず。
今にして思えば、呑気なものだ。
あのとき、教皇だったサガは、薔薇を捧げに向かったミロを引き止め、仮面越しに覗き込みながら、ミロさえ望めばすべてが手に入るのだと言った。
この手を、手を掴めば。
今なお、どうしてあのときサガが差し出した手を掴まなかったのか、判然としない。
子ども特有の残酷な気紛れで、理由などなかったのかもしれない。
それとも、自分はサガの手を掴んだのだろうか。
記憶が抜け落ちているのか、消されたのかすら曖昧だった。
だが、愛おしいことに相違はない。
今日もミロは、愛するものへ薔薇を捧げに行く。
*
はかまいりナウ
でも女体化。
*
いずれ来る敵の軍勢を想定し、固く閉ざされた双魚宮の薔薇園は、ミロだけには解放されていた。
かつての聖戦の折、黄金聖闘士のうちにもハーデスに寝返ったものがあるというから、「黄金聖闘士」という身分だけによる判断ではないだろう。もしかすると、毒に耐性があるからかもしれない。
宮の主が固く口を閉ざすため、確かなことはわからなかったが、自分が特別なように思えて、嬉しかったことを覚えている。
宮の主が不在となった今では、誰も守るものがいないので、自由に出入りすることが出来る。
ミロはアフロディーテが育てあげた藍の薔薇を手折ると、腕に抱え込んだ。
あの日もこうして、スカートのフレアをたくし上げて、教皇宮への道を歩いた。神々から祝福されているように何もかもが眩しさに満ちて、幸福だった。
神のいない社、かりそめの平穏とも知らず。
今にして思えば、呑気なものだ。
あのとき、教皇だったサガは、薔薇を捧げに向かったミロを引き止め、仮面越しに覗き込みながら、ミロさえ望めばすべてが手に入るのだと言った。
この手を、手を掴めば。
今なお、どうしてあのときサガが差し出した手を掴まなかったのか、判然としない。
子ども特有の残酷な気紛れで、理由などなかったのかもしれない。
それとも、自分はサガの手を掴んだのだろうか。
記憶が抜け落ちているのか、消されたのかすら曖昧だった。
だが、愛おしいことに相違はない。
今日もミロは、愛するものへ薔薇を捧げに行く。
*
はかまいりナウ
2月14日 カルディア×サーシャちゃん バレンタイン
バレンタインなので、鳳宍と、毎年もらう歪なチョコは天馬に渡すチョコの練習台だと勘違いしてるカルディア←天馬を練習台にしたけど料理下手で歪になるチョコを渡すサーシャちゃんでカルサシャを受信した。
サーシャちゃんの手作りチョコをもらうのは天馬とカルディアだけなんだけど(料理が下手すぎるので申し訳なくて、他の黄金たちには市販の高級チョコを渡してる)(大好きなカルディアにだけは手作りチョコを渡したい乙女心)、カルディアはずっとサーシャちゃんの気持ちを誤解してる。
これでシジカルだと、なおさら私的には美味しいけれど、無理にシジカルにしなくても大満足です。サーシャちゃんかわいい。
いずれにせよ、シジフォスは、外伝2巻でサーシャちゃんに面会する前のカルディアをジト目で見たあの複雑そうな表情で、サーシャちゃんの手作りチョコを食べるカルディアを見てほしい。
サーシャちゃんはね、カルディアのことがね、本当にだいすきなんだよウフフフフ
なんか、今の私なら、カルサシャで普通にえっちありでも受け入れられる。ただし、聖戦後にみんな生き残った設定の場合だけね!死別ならサーシャちゃんの片想いで;▽;
そして、カルディアは死んでこそカルディアなので、わりと無理ゲー。いや、だがしかし、聖戦後にみんな生き残った…じゃないよ蘇っただよ…蘇った設定ならあるいはサーシャちゃんの恋が実るかも!
2月14日 ラダカノ♀
実はラダカルも色々えっちメインで考えてるんだけど、ラダカル戦は男と男の熱い戦いが良い反面、死後冥界でラダに依存され好き勝手されるカルだったら孕ませぷれいが良いからにょたにしたいという欲望が…。
カルの自分を打ち倒すほどの実力と死を願うほの暗い信念に惚れ込んだラダさんが、カルにハーデスの血とアテナの血が混ざりあった子を生ませたいヤンデレ的なノリで、ここは一つどうだろうか。
2月14日 カノミロ バレンタイン
いろいろ考えたけど、カノミロでバレンタイン…?サガミロでバレンタイン…??バレンタインがゲシュタルト崩壊するお(´▽`
そもそもやつらはバレンタインの存在を知っているんです??(´▽`;
バレンタインなんて外界のイベントだから聖域には関係ないと思ってるサガもミロも普通に仕事してて、外界で育ったカノンだけそわそわしてそう。そして沙織さんがチョコを配ったことで、サガもミロもハッとしていそう。
余計な知識を得てカミュやムウのように反抗的な態度を取らないようにと聖域から滅多に出してもらえなかったために、チョコレートの存在自体を知らないミロのネタが降ってわいて出て、そのときわたしは、
ミロ相手では待っていても駄目だろうこちらから打って出なければ…!と判断したカノンが直球で恋人にチョコをくれと言ったら、「?なんだそれは」そもそも話が通じない詰んだ。
とりあえず説明では覚束ないので実食させるため街にチョコを買いに行き食べさせたら、ミロはやたら感動するんだが、最終的にミロはバレンタインを知らないこともあって「プライドの高いカノンがわざわざ俺に乞うくらいだ…市販のものでは済まされまい」
カミュにチョコレートの生成方法を聞き、カカオを採取しに行ったまま帰ってこない。バレンタイン終了。カミュはあとになってからバレンタインだったことに気づくが、後の祭り。カカオを籠いっぱい採って帰ってきたミロはやたら凹んでいるカノンの様子に首を傾げる。
「お前は、せっかくの連休に何をやっていたんだ…俺はお前といちゃついて過ごすつもりで連休申請したのに…」「?そうだったのか、それはすまないな。カカオを採りに行っていた。」「…お前にバレンタインの真意を伝えておかなかった俺が愚かだった……」
バレンタイン…?カノミロ、妄想…??
2月14日 カノミロ
カノンにとってミロは本当に太陽なんだけど、熱で浮かされてるときは別として、年長者ゆえのプライドが邪魔してあんまり言葉で愛を伝えられなさそうね。口にしなくてもミロは持ち前の直感でわかってそうだけど。
ちゃんとした愛の告白を双方しあってないけど事実婚に突入しているカノミロ。
うっかりカノンが酔って抱いた勢いで愛の告白をポロリしたらポロポロポロポロあとからあとから愛の告白が止めどなくこぼれてしまいかなり盛り上がったものの、翌日、だいぶ気まずい思いをするカノン。と、ご満悦ミロ。
2月14日~15日 ラダカル♀ 現パロ
ラダカル子で監禁孕ませプレイをしつつ死別以外の未来を可能にする妄想って現パロかなあでもラダとカル子には戦って欲しいなあと思ったらマフィア×警察になったけどほのぼのしなかったしチョコレートなんて夢のまた夢だった件。
目標が監禁孕ませプレイという時点でほのぼのなんて無理難題だったわ。
デジェルはカル子の主治医兼相棒。科学捜査官。カル子はバリバリ第一線で働く武闘派の捜査官。無茶をやらかすので有名。始末書と武勲が半々くらい。ラダはシンジケートの三巨頭の一人で、武闘派。やりあったことでカル子に惚れた。
オフの日にショッピングに出かけたカル子はランチに一服盛られ、拉致られる。目覚めると見知らぬ部屋の豪勢なベッドで、カル子は「また発作か…?けど、デジェルがこんな部屋取るわけないしな。病院か医務室だろうし。うわ、すげえふかふかする!」ごろごろ。
おおはしゃぎで枕を抱き締めごろごろしてたらラダ登場。「…何をしている」「お前こそ、何だ。れでぃーの部屋にノックもなしに入ってくんじゃねえよ」「敵のテリトリーで随分余裕だな」「ハッ焦ったって仕方ねえだろ」
「それで、お前は俺をどうするつもりなんだよ?さっさと殺せば良いとこをわざわざ拉致してきて、拷問でもするか?けど、俺は何も吐かないぜ?」そもそも吐いて困るような情報を与えられてもいないのだが、ラダは挑発するカル子に真顔で「貴様に惚れた」
「は?」「俺の妻になれ、カルディア。悪いようにはせん。最高の贅沢を味わわせてやる」「…別に、そんなん望んじゃいねえんだけど」カル子はラダを呆れまじりに見て「お前…、自分が何言ってんのかわかってんのか?」
「拷問目的ならまだしも拉致監禁で結婚迫るとか、ストーカーだぞ。うわ、ないない。引くわ」どんびきカル子の見も蓋もない台詞に脱力するラダ。ラダにしてもカル子が諸手をあげて喜んで承諾するとは思ってもみなかったが、ストーカー呼ばわりでどんびきは想定してない。
なんか、思ってたより暗くならなくなりそうな気がしてきた^▽^
この前の死闘でラダに瀕死の重傷を負わせ、自らもまた深手を負ったとは思えないあっけらかんとしたカル子の様子に、ラダは嘆息してから当初の予定を遂行することにする。「俺の子を産め。異論は認めん」
ラダはまだ何か言いたそうに呆れ顔をしているカル子をベッドに押し倒し、キスで黙らせる。そのうちにカル子は興じたのか熱心に応えてきて、アッー!意外にもはじめてでラダは満足。豪華ホテルスイートルーム監禁生活の開幕である。
ラダは昼夜問わず足しげく通ってきて、カル子もかなり楽しむんだけど、ラダがいないときは暇すぎてつまらないし、あんまり長居しすぎてもサーシャを心配させたとシジフォスに説教されそうなので、半月の滞在後、ホテルから脱出する。
鏡に口紅で「帰る。またな!」とだけ残してあっさり消えたカル子をカル子らしいと思いながらも、当然、荒れ狂うラダは鏡を拳で割り、行方を探らせる。帰還したカル子はラダに拉致監禁された件を心配したデジェルにあっけらかんと話して、唖然とされる。
カル子はオープンで生理を隠したりもせず月に1回ものすごく不機嫌で周囲に当たり散らす日があるのだけれど、否応なしに周期を把握させられているデジェルやマニゴルドが「…カルディア、お前、今月はどうした?」「いつもならとっくにヒステリー起こしてる時期だろ」「あ?そうだっけ?」
デジェルはドラッグストアで仏頂面のまま妊娠検査薬を買ってきて、マニゴルドが引き付けていたカル子に無言で押しつけ、トイレに押しやる。そしてカル子がちゃんと検査をするまでトイレの前で待機。
「げ、まだお前いんのかよ」「うるさい、結果を見せろ」カル子から結果を奪ったデジェルは瞑目、その肩ごしにマニゴルドや騒ぎを聞きつけた同僚が覗きこみ「うわ、陽性か」「カルディアも大人になったってことだね」「…敵と寝るなど不謹慎すぎるぞ」
がやがやしているとセージとシジフォスを従えたサーシャちゃんが現れ、みんな黙り込むものの流石に隠しきれず、検査薬を目敏く見つけたセージが「…カルディア、それは?」まなじりを吊り上げるシジフォス「…え?え?どうかしたのですか?」わかってないサーシャちゃん。
そんなところに、ラダを従えたパンドラが颯爽と現れる。どよめきと共に警戒体勢に入る黄金たちだったが、パンドラは周囲を一瞥すると、検査薬を持っているカル子を目をすがめて見つめ、それからサーシャに視線を転じる。
「…うちの犬が狼藉を働いたようだな。今日は謝罪をしに来た」「?何の話でしょう」サーシャちゃんはカル子が拉致られていたのも妊娠したのも知らない。「何だ。知らんのか」そろそろ移動したカル子はラダの脇腹を肘で突き「犬って言われてんぞお前」ギロリと睨まれる。
睨まれたカル子は一瞬きょとんとしたあと、負けじとにらみ返す。パンドラはそんな二人を無感情に眺めてから、ふっと頬を綻ばせ、「愛ゆえとはいえ、非は完全にこちらにある。それで、だ。停戦を結ばぬか?悪い話ではないと思うが」
実はハーデスサイドは、ハーデスが影武者に成り代わられたのではないかという疑心暗鬼で巧く機能できておらず、機能回復するための時間が必要。仮に、仕えるハーデスが「ハーデス」ではないとすれば…パンドラは冷たい殺意に目を光らせる。
パンドラはぐいとラダをカル子に押しやり、「お前としても部下の子を片親にしたくはあるまい」「…?…え!まさかカルディアが?!」サーシャはびっくりしてから手を売って喜ぶ。「赤ちゃんが出来るの?」「え?あー、」「どうして言ってくれなかったの、カルディアの意地悪…」
政治手腕のありすぎる強引なパンドラと愛こそすべてのサーシャちゃんのせいで、ラダカル子の結婚話があっさりまとまり、ラダが拠点にしている高級ホテルでカル子も暮らす羽目になる。
カル子はスリルを求めて貧民街のとりわけ物騒な地区に住んでいて、勝手に侵入されても盗まれるものがないように物は持たない主義。一緒に付いてきた超高級車を乗り回すタイプのラダは眉をひそめる。
カル子は根っからの仕事中毒なのでアパートには寝るために帰宅するだけだったこともあり、引っ越し作業はたった30分で済む。ラダはボストンバック1つ持ったカル子を車に乗せてホテルへ。
と、ここまでがラダカル子物語の前提で、あとはアホな展開を求む。結婚向きではない血気盛んすぎる嫁と、嫁は強く気高くさえあれば良いと思いつつもあまりにアホで結婚向きではなく血気盛んなので不安になる旦那。
2月15日 サガミロ 氷河がミロに師事した設定
氷河がミロに師事していたら、どうなっていたんだろう。氷河っていう名前ですらなくなる気がするんだが^▽^;そして技はミロ系統になる気もする…あるいはサガの乱の展開自体が変わっていたのか?!
仮に氷河が氷河のままでミロに師事していたら、修行地がミロス島…海での修行になり日に焼ける氷河…海を見て、海中にいるママンに想いを馳せ、なぜ聖闘士になりたいのかミロに尋ねられたさいママンのことを話し、情に篤いミロは感動から涙。
そんな調子でミロと二人きり修行に明け暮れる
とりあえずカミュが来て、カミュの弟子のアイザックが行方不明になり、氷河のせいではないと理解しつつも割りきれないカミュと氷河の間で確執→サガの乱、かな!
氷河がミロに師事していたら…と考えたら、サガミロになったので、わたしは、わたしは、
氷河が闇の波動に目覚めてすごくクールになった^▽^;
黄金なのに稚児のような扱いをされている現状と聖域に束縛されていることへの不満から、サガへの精一杯の反抗で、弟子をとることを申し出て受理されたものの、毎週末、氷河の成長報告と称して呼び戻されいやんあはんなのでジレンマミロ。
そんなミロが弟子の氷河に愛情を注いだら、偽教皇が大爆発するのなんて目に見えまくりで、うっかりそんなのを見てしまった和菓子想いの氷河がサガへの憎悪を募らせつつも悟られないよう表面上はクールに徹するのも仕方ないかなって!
2月16日 サガミロ
皮向き、と打った瞬間、どうしても下ネタしか出てこなくてしかも瞬時にサガがショタミロをという展開まで考えたわたしは滅ぶべき。
話は戻るけど、一緒にお風呂のときにお膝に乗せたみろたんに「教皇はわたしのものとまったく異なるのですね」ってさわさわにぎにぎされて辛抱たまらなくなったサガが無体な真似を教え込めばよいと思います。敬語みろたんようわからん!
ミロと入浴してるときのサガは常にギンギンなので、そらミロのとは違うだろうよ!
2月16日 カノミロ♀ あしながおじさん
サガがやっている慈善活動を真似て身寄りのないミロの後見人になったカノンが、あんまりにもミロ(文才はなく、支離滅裂な感情的な文章で、内容がよくわからない)がせっせとしたためてくれるので、どんな生活を送っているのか様子見に行く展開が脳裏を。
支離滅裂ななりに手紙で元気なミロが実際に会ってみたら元気だったので、カノンは安心して、そのうち仲良くなり振り回され始め、清貧な現金を贈ろうとして拒まれたり、恋をしたり、プロポーズして断られショックのあまり寝込んでサガに心配されたりするんだ。
清貧な現金、って何だよww清貧なミロに現金、だってばww
正体をばらしたあと、その後の告白タイムとは別枠で、ミロからラブレターをもらって有頂天なカノン。
結婚したあとも、ミロはカノンにせっせと手紙を書き続ければよい。文通…交換日記?(笑)
支離滅裂で字も汚いけどせっせと手紙をしたためるミロはかわいい。
バレンタインなので、鳳宍と、毎年もらう歪なチョコは天馬に渡すチョコの練習台だと勘違いしてるカルディア←天馬を練習台にしたけど料理下手で歪になるチョコを渡すサーシャちゃんでカルサシャを受信した。
サーシャちゃんの手作りチョコをもらうのは天馬とカルディアだけなんだけど(料理が下手すぎるので申し訳なくて、他の黄金たちには市販の高級チョコを渡してる)(大好きなカルディアにだけは手作りチョコを渡したい乙女心)、カルディアはずっとサーシャちゃんの気持ちを誤解してる。
これでシジカルだと、なおさら私的には美味しいけれど、無理にシジカルにしなくても大満足です。サーシャちゃんかわいい。
いずれにせよ、シジフォスは、外伝2巻でサーシャちゃんに面会する前のカルディアをジト目で見たあの複雑そうな表情で、サーシャちゃんの手作りチョコを食べるカルディアを見てほしい。
サーシャちゃんはね、カルディアのことがね、本当にだいすきなんだよウフフフフ
なんか、今の私なら、カルサシャで普通にえっちありでも受け入れられる。ただし、聖戦後にみんな生き残った設定の場合だけね!死別ならサーシャちゃんの片想いで;▽;
そして、カルディアは死んでこそカルディアなので、わりと無理ゲー。いや、だがしかし、聖戦後にみんな生き残った…じゃないよ蘇っただよ…蘇った設定ならあるいはサーシャちゃんの恋が実るかも!
2月14日 ラダカノ♀
実はラダカルも色々えっちメインで考えてるんだけど、ラダカル戦は男と男の熱い戦いが良い反面、死後冥界でラダに依存され好き勝手されるカルだったら孕ませぷれいが良いからにょたにしたいという欲望が…。
カルの自分を打ち倒すほどの実力と死を願うほの暗い信念に惚れ込んだラダさんが、カルにハーデスの血とアテナの血が混ざりあった子を生ませたいヤンデレ的なノリで、ここは一つどうだろうか。
2月14日 カノミロ バレンタイン
いろいろ考えたけど、カノミロでバレンタイン…?サガミロでバレンタイン…??バレンタインがゲシュタルト崩壊するお(´▽`
そもそもやつらはバレンタインの存在を知っているんです??(´▽`;
バレンタインなんて外界のイベントだから聖域には関係ないと思ってるサガもミロも普通に仕事してて、外界で育ったカノンだけそわそわしてそう。そして沙織さんがチョコを配ったことで、サガもミロもハッとしていそう。
余計な知識を得てカミュやムウのように反抗的な態度を取らないようにと聖域から滅多に出してもらえなかったために、チョコレートの存在自体を知らないミロのネタが降ってわいて出て、そのときわたしは、
ミロ相手では待っていても駄目だろうこちらから打って出なければ…!と判断したカノンが直球で恋人にチョコをくれと言ったら、「?なんだそれは」そもそも話が通じない詰んだ。
とりあえず説明では覚束ないので実食させるため街にチョコを買いに行き食べさせたら、ミロはやたら感動するんだが、最終的にミロはバレンタインを知らないこともあって「プライドの高いカノンがわざわざ俺に乞うくらいだ…市販のものでは済まされまい」
カミュにチョコレートの生成方法を聞き、カカオを採取しに行ったまま帰ってこない。バレンタイン終了。カミュはあとになってからバレンタインだったことに気づくが、後の祭り。カカオを籠いっぱい採って帰ってきたミロはやたら凹んでいるカノンの様子に首を傾げる。
「お前は、せっかくの連休に何をやっていたんだ…俺はお前といちゃついて過ごすつもりで連休申請したのに…」「?そうだったのか、それはすまないな。カカオを採りに行っていた。」「…お前にバレンタインの真意を伝えておかなかった俺が愚かだった……」
バレンタイン…?カノミロ、妄想…??
2月14日 カノミロ
カノンにとってミロは本当に太陽なんだけど、熱で浮かされてるときは別として、年長者ゆえのプライドが邪魔してあんまり言葉で愛を伝えられなさそうね。口にしなくてもミロは持ち前の直感でわかってそうだけど。
ちゃんとした愛の告白を双方しあってないけど事実婚に突入しているカノミロ。
うっかりカノンが酔って抱いた勢いで愛の告白をポロリしたらポロポロポロポロあとからあとから愛の告白が止めどなくこぼれてしまいかなり盛り上がったものの、翌日、だいぶ気まずい思いをするカノン。と、ご満悦ミロ。
2月14日~15日 ラダカル♀ 現パロ
ラダカル子で監禁孕ませプレイをしつつ死別以外の未来を可能にする妄想って現パロかなあでもラダとカル子には戦って欲しいなあと思ったらマフィア×警察になったけどほのぼのしなかったしチョコレートなんて夢のまた夢だった件。
目標が監禁孕ませプレイという時点でほのぼのなんて無理難題だったわ。
デジェルはカル子の主治医兼相棒。科学捜査官。カル子はバリバリ第一線で働く武闘派の捜査官。無茶をやらかすので有名。始末書と武勲が半々くらい。ラダはシンジケートの三巨頭の一人で、武闘派。やりあったことでカル子に惚れた。
オフの日にショッピングに出かけたカル子はランチに一服盛られ、拉致られる。目覚めると見知らぬ部屋の豪勢なベッドで、カル子は「また発作か…?けど、デジェルがこんな部屋取るわけないしな。病院か医務室だろうし。うわ、すげえふかふかする!」ごろごろ。
おおはしゃぎで枕を抱き締めごろごろしてたらラダ登場。「…何をしている」「お前こそ、何だ。れでぃーの部屋にノックもなしに入ってくんじゃねえよ」「敵のテリトリーで随分余裕だな」「ハッ焦ったって仕方ねえだろ」
「それで、お前は俺をどうするつもりなんだよ?さっさと殺せば良いとこをわざわざ拉致してきて、拷問でもするか?けど、俺は何も吐かないぜ?」そもそも吐いて困るような情報を与えられてもいないのだが、ラダは挑発するカル子に真顔で「貴様に惚れた」
「は?」「俺の妻になれ、カルディア。悪いようにはせん。最高の贅沢を味わわせてやる」「…別に、そんなん望んじゃいねえんだけど」カル子はラダを呆れまじりに見て「お前…、自分が何言ってんのかわかってんのか?」
「拷問目的ならまだしも拉致監禁で結婚迫るとか、ストーカーだぞ。うわ、ないない。引くわ」どんびきカル子の見も蓋もない台詞に脱力するラダ。ラダにしてもカル子が諸手をあげて喜んで承諾するとは思ってもみなかったが、ストーカー呼ばわりでどんびきは想定してない。
なんか、思ってたより暗くならなくなりそうな気がしてきた^▽^
この前の死闘でラダに瀕死の重傷を負わせ、自らもまた深手を負ったとは思えないあっけらかんとしたカル子の様子に、ラダは嘆息してから当初の予定を遂行することにする。「俺の子を産め。異論は認めん」
ラダはまだ何か言いたそうに呆れ顔をしているカル子をベッドに押し倒し、キスで黙らせる。そのうちにカル子は興じたのか熱心に応えてきて、アッー!意外にもはじめてでラダは満足。豪華ホテルスイートルーム監禁生活の開幕である。
ラダは昼夜問わず足しげく通ってきて、カル子もかなり楽しむんだけど、ラダがいないときは暇すぎてつまらないし、あんまり長居しすぎてもサーシャを心配させたとシジフォスに説教されそうなので、半月の滞在後、ホテルから脱出する。
鏡に口紅で「帰る。またな!」とだけ残してあっさり消えたカル子をカル子らしいと思いながらも、当然、荒れ狂うラダは鏡を拳で割り、行方を探らせる。帰還したカル子はラダに拉致監禁された件を心配したデジェルにあっけらかんと話して、唖然とされる。
カル子はオープンで生理を隠したりもせず月に1回ものすごく不機嫌で周囲に当たり散らす日があるのだけれど、否応なしに周期を把握させられているデジェルやマニゴルドが「…カルディア、お前、今月はどうした?」「いつもならとっくにヒステリー起こしてる時期だろ」「あ?そうだっけ?」
デジェルはドラッグストアで仏頂面のまま妊娠検査薬を買ってきて、マニゴルドが引き付けていたカル子に無言で押しつけ、トイレに押しやる。そしてカル子がちゃんと検査をするまでトイレの前で待機。
「げ、まだお前いんのかよ」「うるさい、結果を見せろ」カル子から結果を奪ったデジェルは瞑目、その肩ごしにマニゴルドや騒ぎを聞きつけた同僚が覗きこみ「うわ、陽性か」「カルディアも大人になったってことだね」「…敵と寝るなど不謹慎すぎるぞ」
がやがやしているとセージとシジフォスを従えたサーシャちゃんが現れ、みんな黙り込むものの流石に隠しきれず、検査薬を目敏く見つけたセージが「…カルディア、それは?」まなじりを吊り上げるシジフォス「…え?え?どうかしたのですか?」わかってないサーシャちゃん。
そんなところに、ラダを従えたパンドラが颯爽と現れる。どよめきと共に警戒体勢に入る黄金たちだったが、パンドラは周囲を一瞥すると、検査薬を持っているカル子を目をすがめて見つめ、それからサーシャに視線を転じる。
「…うちの犬が狼藉を働いたようだな。今日は謝罪をしに来た」「?何の話でしょう」サーシャちゃんはカル子が拉致られていたのも妊娠したのも知らない。「何だ。知らんのか」そろそろ移動したカル子はラダの脇腹を肘で突き「犬って言われてんぞお前」ギロリと睨まれる。
睨まれたカル子は一瞬きょとんとしたあと、負けじとにらみ返す。パンドラはそんな二人を無感情に眺めてから、ふっと頬を綻ばせ、「愛ゆえとはいえ、非は完全にこちらにある。それで、だ。停戦を結ばぬか?悪い話ではないと思うが」
実はハーデスサイドは、ハーデスが影武者に成り代わられたのではないかという疑心暗鬼で巧く機能できておらず、機能回復するための時間が必要。仮に、仕えるハーデスが「ハーデス」ではないとすれば…パンドラは冷たい殺意に目を光らせる。
パンドラはぐいとラダをカル子に押しやり、「お前としても部下の子を片親にしたくはあるまい」「…?…え!まさかカルディアが?!」サーシャはびっくりしてから手を売って喜ぶ。「赤ちゃんが出来るの?」「え?あー、」「どうして言ってくれなかったの、カルディアの意地悪…」
政治手腕のありすぎる強引なパンドラと愛こそすべてのサーシャちゃんのせいで、ラダカル子の結婚話があっさりまとまり、ラダが拠点にしている高級ホテルでカル子も暮らす羽目になる。
カル子はスリルを求めて貧民街のとりわけ物騒な地区に住んでいて、勝手に侵入されても盗まれるものがないように物は持たない主義。一緒に付いてきた超高級車を乗り回すタイプのラダは眉をひそめる。
カル子は根っからの仕事中毒なのでアパートには寝るために帰宅するだけだったこともあり、引っ越し作業はたった30分で済む。ラダはボストンバック1つ持ったカル子を車に乗せてホテルへ。
と、ここまでがラダカル子物語の前提で、あとはアホな展開を求む。結婚向きではない血気盛んすぎる嫁と、嫁は強く気高くさえあれば良いと思いつつもあまりにアホで結婚向きではなく血気盛んなので不安になる旦那。
2月15日 サガミロ 氷河がミロに師事した設定
氷河がミロに師事していたら、どうなっていたんだろう。氷河っていう名前ですらなくなる気がするんだが^▽^;そして技はミロ系統になる気もする…あるいはサガの乱の展開自体が変わっていたのか?!
仮に氷河が氷河のままでミロに師事していたら、修行地がミロス島…海での修行になり日に焼ける氷河…海を見て、海中にいるママンに想いを馳せ、なぜ聖闘士になりたいのかミロに尋ねられたさいママンのことを話し、情に篤いミロは感動から涙。
そんな調子でミロと二人きり修行に明け暮れる
とりあえずカミュが来て、カミュの弟子のアイザックが行方不明になり、氷河のせいではないと理解しつつも割りきれないカミュと氷河の間で確執→サガの乱、かな!
氷河がミロに師事していたら…と考えたら、サガミロになったので、わたしは、わたしは、
氷河が闇の波動に目覚めてすごくクールになった^▽^;
黄金なのに稚児のような扱いをされている現状と聖域に束縛されていることへの不満から、サガへの精一杯の反抗で、弟子をとることを申し出て受理されたものの、毎週末、氷河の成長報告と称して呼び戻されいやんあはんなのでジレンマミロ。
そんなミロが弟子の氷河に愛情を注いだら、偽教皇が大爆発するのなんて目に見えまくりで、うっかりそんなのを見てしまった和菓子想いの氷河がサガへの憎悪を募らせつつも悟られないよう表面上はクールに徹するのも仕方ないかなって!
2月16日 サガミロ
皮向き、と打った瞬間、どうしても下ネタしか出てこなくてしかも瞬時にサガがショタミロをという展開まで考えたわたしは滅ぶべき。
話は戻るけど、一緒にお風呂のときにお膝に乗せたみろたんに「教皇はわたしのものとまったく異なるのですね」ってさわさわにぎにぎされて辛抱たまらなくなったサガが無体な真似を教え込めばよいと思います。敬語みろたんようわからん!
ミロと入浴してるときのサガは常にギンギンなので、そらミロのとは違うだろうよ!
2月16日 カノミロ♀ あしながおじさん
サガがやっている慈善活動を真似て身寄りのないミロの後見人になったカノンが、あんまりにもミロ(文才はなく、支離滅裂な感情的な文章で、内容がよくわからない)がせっせとしたためてくれるので、どんな生活を送っているのか様子見に行く展開が脳裏を。
支離滅裂ななりに手紙で元気なミロが実際に会ってみたら元気だったので、カノンは安心して、そのうち仲良くなり振り回され始め、清貧な現金を贈ろうとして拒まれたり、恋をしたり、プロポーズして断られショックのあまり寝込んでサガに心配されたりするんだ。
清貧な現金、って何だよww清貧なミロに現金、だってばww
正体をばらしたあと、その後の告白タイムとは別枠で、ミロからラブレターをもらって有頂天なカノン。
結婚したあとも、ミロはカノンにせっせと手紙を書き続ければよい。文通…交換日記?(笑)
支離滅裂で字も汚いけどせっせと手紙をしたためるミロはかわいい。
毎日楽しく妄想しています。
おいしいごはんと、あったかふかふかおふとんと、妄想があれば、わりとしあわせです。
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2月11日 サガミロ♀
カノミロは28×20のほもイメージなんだけど、サガミロは偽教皇がいたいけな幼女を愛しちゃうイメージが強すぎて、春。
聖戦時の黄金は前回と似たようなものが選ばれ同じ郷里で見つかることが多いので、ミロス島を張っていたシオンさまがカルディアによく似ていると言って連れてきたのは子ミロ♀。島の網元の娘。
年少組だと、リア以外他の黄金がまだ見つかっていなかったこともあり、シオンさまはサガに教育を任せる。サガは子供とはいえ娘のミロに仮面をつけさせようとするが、ミロが嫌がり、シオンさまも性別云々より黄金たれと言ったので、仮面はなしに。
思えばこのときからサガはミロが娘だと意識していたわけだが、ともあれ、サガとミロとときどきカノン。迷信深い家で育ったミロはサガとカノンの見分けがつくが、カノンが何者なのか知らないので幽霊だと思っている。
カノンと二人きりの依存した生活を送っていたサガは、次第に、そこに紛れ込んだミロに惹かれていく自分を自覚する。しかし、聖戦を控えている今、乞い願ったところでシオンさまはミロと関係を結ぶのを良しとしないだろう。死にがたくなるだけだ。
カノンは、シオンさまを殺して奪えば良い、聖域はいつだって俺たちから奪い続けてきたじゃないかと唆す。一瞬でもそうしようか考えてしまったサガは、自分への怒りと焦りをカノンにぶつけ、スニオン岬へ。
カノンが消えた後、願望を自覚させられたサガはいよいよ堪えがたくなってくる。アテナが産まれたとき、アテナが象徴する聖戦・聖域への憎悪が吹き出し、サガはシオンさまとロスを殺してしまう。
「はは、は、結局、貴様の言った通りだったな。」サガは血を落とし、ロスをシオンさま殺害の下手人に仕立てあげ、首尾よく始末をつけたつもりだったが、証拠を残してしまったことに気付き、現場に後戻りする。
それをミロに見られてしまい、サガは仕方なしにミロから自分の記憶を消去し、何がきっかけで記憶が戻るかさだかではなく「サガ」としてミロを愛せなくなった今、唯一取れる手段として、「教皇」に成り代わる。
2月12日 サガミロ♀
ミロのヴィーナスやポセイドン像が発見されたことで有名なミロス島には、アテナの古代の遺産も多く埋もれている。それらの捜索あるいは封印任務に向かったサガは、ミロス島で子ミロに出逢う。遺跡は子ミロの遊び場だった。危険な遺跡で遊ぶミロの身体能力の高さに、サガは驚く。
調べるとミロス島は前聖戦の蠍座の聖地だという。これもアテナの思し召しと判断したサガは、ミロを聖闘士として聖域に連れて帰るため、ミロの親と交渉・持ち帰りに成功する。教皇に会わせる前、野性児で聞き分けのない良くも悪くも子どもなミロを無理矢理沐浴させたところ、女だと判明し動転するサガ。
動転するサガなどなんのその、全裸でぴゃーーーっと室内を駆けまわる子ミロ。
色々なモノで汚れていた肌を精一杯きれいにして、もしゃもしゃだった髪を梳れるまで梳いてやり、綺麗な服を着せると、ミロは深窓のお嬢様もかくやの愛らしさになる。サガはそんなミロを前にして沈黙してから、悩んだ末に、せっかく梳いた髪を乱して、「女の子らしく」ではなく「ミロらしく」する。
シオンには、連れて帰った聖闘士候補が女だったとは報告していないし、何となく報告するのも気が引けて、サガはミロに性別の自覚がないのを良いことに、女だということを隠して教皇に面通りする。あまりにミロが元気すぎたため、シオンもロスも、ミロの性別には気付かない。
見込んで連れて帰ったからに責任をとれ、ということで、サガはミロの師になるが、聖域の流儀も何もまったく知らないミロはぴゃーーーって走ったり逃げたり悔しがって地団太踏んだりする。さんざん振り回されながらも、ミロが実は人見知り気質で内弁慶だと気付いたサガは、振り回される事実が嬉しい。
しかし、ある晩、サガはミロが剥いだ毛布をかけ直してやろうとして、ミロの眦の涙に気づく。家族と離れたことで、ミロは寂しいのだ。ショックを受けるサガに、ミロが来てからはミロに見られないようこそこそ生活をしていたカノンは、「おい、それをどうするつもりだ?お前らしくない。」
ミロを排除したいカノンと、ミロを大事にしたいサガとですれ違いが起こり、最終的に、スニオン岬という形で大爆発。カノン的には、ミロを手元に置きたがっているサガも存在を秘匿されている自分も幸せになる方法が教皇殺害だったのに、サガがそれを拒んだので、愛情が一転して憎悪へ。
まあ、それは置いといて。
カノンを犠牲にしたことで、サガの中で、ミロへの愛情が無条件のものから見返りを求める性質に変わってしまうのだが、サガはまだ気づいていない。カノンへ向けていた分も、サガはミロへ愛情を注ぐが、真綿で首を絞めるような息の詰まる愛情にしだいにミロは困惑の表情を見せるようになる。
そんなとき、サガはミロがロスに構われているのを見てしまう。サガは表面上はにこにこしていたが、内心は、ロスへの対抗心などもあったので大嵐。しかも、タイミング悪く、アテナ誕生の報。その晩、教皇殺害発生。夜遅く帰宅したサガを出迎えたミロは、サガに頭を撫でられた際、びくっとしてしまう。
なぜ怯えてしまったのかミロ自身にも説明はつかないし、サガにもわからなかったが、衝撃を受けたサガは黒くなり突然激しくあらぶり、ミロをなじる。外見すら変わってしまったサガにミロは恐怖を覚え、そんなミロをますますサガは許せず、衝動的に首を絞めてしまう。酸欠のミロの身体から力が抜ける。
ミロは大事なかったけれど、サガはもうあんな怯えるミロの眼差しが見たくなくて、ミロの記憶を操作して、ミロの記憶から自分に関するすべてを消去してしまう。その後、不本意ながら教皇に成り代わったサガは、ミロに師を与え、寂しかろうとあの晩を思い返して家族のいるミロス島を修行地にしてやる。
数年後、修行を終えたミロが蠍の黄金聖闘士として聖域に帰って来る。ミロは昔同様まったく女らしくはないが、年を経たせいかある種の落ち着きと度胸を具え、黒い噂の流れ始めた教皇と相対しても、感情が読めない。ミロの本心を知りたいと思ったサガは、その晩、教皇宮へミロを呼びつける。
呼びつけられた理由がわからないミロは、慎重に振る舞うが、かつて内弁慶ミロの内にいたサガはその対応を厭う。自分で捨てたにもかかわらず昔を懐かしみ、ミロの内に戻りたがるサガは傲慢だが、それが許されるだけの権力が今のサガにはある。しかも、サガはミロが本当は女だと知っている。
権力を嵩に着て、サガはミロをベッドに誘う。そのときのサガにはミロの内に入る方法がそれくらいしか思いつかなかったのだが、目上の人物に対しては、とりわけ、教皇に対しては忠義を尽くすミロはサガのセクハラかつパワハラを拒まず、「それが貴方のお望みであれば」と受諾してしまう。
本当のサガの望みはミロの内に入ることであって、ミロの身体を自由にすることではないのだが、白黒で分離してしまったサガには自分の真意すらわからない。その晩、サガは望み通りミロを抱き、その後も抱き続けるが、抱けば抱くほど、上司と部下という立場が確立してしまい距離が離れていく矛盾。
ミロを抱くのは黒サガの役目。黒サガはミロを抱きながら、毎回心の片隅のまだ白い部分で子どもの頃の屈託ないミロを思い出し「どうしてこうなってしまったのだろう」と疑問に思うが、肉欲に従ってあえて答えを求めないのが黒サガ。黒サガは「単なる性欲処理のためだろう」くらいに思っている。
ふとある日、黒サガは戯れにミロの首に手をかけ、あの日の再現を試みる。少し指先に力を込め、「私がお前を殺すと言ったらどうする?それでも、教皇の命ならばと、唯々諾々と従うのか?」興味本位で皮肉って尋ねるとミロはサガの仮面の奥の目を真っ直ぐ見つめ返しながら「それが貴方のお望みであれば」
幾度となく抱かれたことで、(たいていは手ひどかったりもしたけれど、ときおり優しく髪を梳く手つきや奇妙な愛情で和らいだ眼差しから)ミロにはサガがそう出来ないとわかっている。しかし、自分の気持ちすらわからないサガはミロをなじる。「どうせお前は私が教皇だから抱かれるのだろう」
もう出ていけと乱暴に突き放されたミロは、散らばった衣服をまとい、命令に従って立ち去ろうとするのだけれど、じっとサガを見つめ、ふと躊躇った様子で唇を開き「私は貴方が教皇だから従っているわけではない」「…戯言を」「わかっている。貴方は貴方が聴きたい言葉だけを聴くのだろう」
それが最後で、サガの乱→聖戦での再会→ふっかつ!!
なんかね、うん、いろいろあるんだとおもうんだけど、ロリじゃなくなったとたん、妄想力が尽きた^^^^^^^^^^
とりあえず、これを、ミロス島wiki妄想と名づけよう。うむ。
たぶん、偽教皇じゃなくなっても、ミロはサガを愛してくれると思う。それで、ミロが友として大好きで尊敬しているカノンが「どうしてあんなやつに従うんだ」とミロの身を案じて怒ると、ミロはちょっと拗ねた様子で「お前までそんなことを言うのか。別に、俺はサガに従っているわけではない」
「愛しているから、あいつが望むように振る舞ってやりたいだけだ」それを聴いちゃってたサガが、わたしが求める振る舞い方はお前がこどものころのほんぽうなry みたいな。だめだ。サガがロリコンでしかない。だめだ。
だがしかし、ロリコンのサガこそを私は愛している。
サガの態度にキレたカノンが「お前にミロは任せられん!俺と付き合った方がミロのためだ!」って言ったら、サガが真顔でショックを受けた後「…確かに、その通りだな」寂しげに微笑み、それを聞いてしまったミロ乱入。
ミロはサガを殴ってからさんざん今まで腹に溜めてた不満を息巻いてアフロディーテやデスマスクに教わった口汚いスラングで短小とかもげろとか死ねとか言った後、言葉につまり、ぼろぼろ泣きながら「どうせお前は自分が聴きたいことしか聴かないのだろう!お前なんかもう知るか!」走り去る。
あっけにとられて毒気が抜けたカノンは呆然と立ち尽くすサガを肘で小突いて「…行けよ。あいつはこの俺じゃ不満なんだそうだ」サガが向かうとミロは膝を抱えてそっぽを向いていて「…何の用だ」
「不甲斐ないところを見せた。忘れてくれ」他人行儀に接するミロ(目が赤く腫れてる)にもう我慢しきれなくなったサガがミロを抱き締めて「ミロ、すまない」って言ったらミロがサガを押し倒すとこまで妄想した。
サガに跨がったミロがボタンが弾けとんで破けるくらいの勢いで自分の服を脱いでいって「お前の中で、いつまで俺は子供でいなければならないんだ…?」泣きそうな皮肉めいた顔で笑って「もう戻れないことくらい、本当はわかっているんだろう?」
そこではじめてサガは、ミロが守られるべき子供じゃないしどうあがいたってあの頃には戻りようがないということが腑に落ちて、ミロをぎゅってして、ちゃんと一人の男としてミロを抱いたら良いと思いました!
2月12日 サガミロ♀
存在を秘匿されているため同居中でもなかなかミロに姿を見せようとしないカノンに「止めろこのロリコン!!!!」って止められるようなサガがみたいです。ください。
「お前、今ミロに何しようとしてた!!」ってカノンが怒鳴ったら、なんやかんやあって、ミロがカノンの存在に目を丸くしていて、翌日、カミュにそれはドッペルゲンガーというものだと教えられ、「サガしんじゃやだー!」と勘違いから泣きじゃくって、あらぶるサガがまたカノンに止められる話ください。
2月13日 サガミロ
カノミロはSNで恋に落ちてからの聖戦後という私的テンプレがあるせいで妄想が困難かつ素敵な既存作品さまが多すぎて被るというのがあるので、サガミロは私的に比較的妄想しやすい。
宮内を真っ裸で歩き回るフリーダムサガに服を着せようと奮闘するミロ(とカノン)でサガミロとか面白そうw
普段真面目なやつほど奇行が…という話で盛り上がり、サガとの夜の話にもつれこみ、なんやかんやミロが恥をかく年少・年中組の飲み会はよ。
サガミロには、全裸・変態・ロリショタ・キチ・ほのぼの・師弟・調教・生真面目胃痛持ちなどなど、って書いたけど、変態の一言で集約できる気もする。
恥をかいた飲み会から帰宅後、コンドームをつけるより先に服を着ろ!と紳士なサガにキレるミロ。
都合の良い耳を持つサガは「…!生で良いのか!!!」そこしか聞いてない。
これがにょたミロだったら、子作り宣言と勘違いされて足腰立たなくなるぞ!気をつけろ!!
教皇服の下も真っ裸だったりするのでどうしたら良いかカノンに相談するミロを見て、カノミロ展開なのではと不安に駆られたサガががんばって服を着ようとし、ミロが涙ぐむんだけど、着用に耐えきれずサガの服が内側から弾け飛ぶところまで妄想した。
とうに諦めはついていたのでやっぱり駄目だったかと思うカノンと、珍しくヒステリーを起こすミロ。
2月13日 カノミロ♀←変態サガ 特殊設定
そもそもサガミロのために、カノンが存在を秘匿されていなくて、ミロがロリータで、サガが変態だったら面白いんじゃないか?と雪が残り強風の吹き荒ぶ中でポスティングをしながら暖を取っていたのに、カノミロになった…Σ(・▽・;
サガが隙あらばいたいけなミロにあんなことやこんなことをしようとするので、聖域から性犯罪者を出すわけにはいかないと危機感を煽られたシオンさまが、ロスでは制止力にならないしサガでは暴走に歯止めがきかないので、ツッコミを見込んでカノンを教皇に。
せめてミロが16…いや、15になるまではサガにあんなことやこんなことをさせないように!と厳命されてしまったカノンの苦労の日々が始まるわけだが(ここまで設定を決めた時点ではまだサガミロのつもりだった)、サガに振り回されるカノンにミロがなついちゃったんだ…(^▽^;
サガが手を出せないようにするには自分の手元に置いておくのが一番安全だと判断したカノンは、四六時中ミロと一緒にいるんだが、きらきらしたいかにも信頼しきった尊敬の眼差しで見つめられたらカノンじゃなくても…わかるだろ?
カノンはよりいっそう事態をややこしくしてたまるかとミロのことを考えまいとするんだけど、サガからミロの貞操を守り続け、聖戦を終え、執務でくたびれきって机に突っ伏して寝ていたら肩に何かかけられて(いつもミロがかけてくれる)寝ぼけ眼で礼を言おうとふと目を上げたら、
窓から差し込む柔らかい日差しの中、ミロが幸せそうに微かな笑みを浮かべて立っているのを見てしまい、うっかりひとふりの絵のようだと見惚れミロがもうすっかり大人の女性それも美人だと突きつけられたカノンは、我に返ったあと、机にガンガン額を打ち付けて心配される。
机に頬を押し当てたままカノンは心配するミロを疲れきった様子でじと目で見て「俺はサガのようにはならんぞ」「…?」よくわかっていないミロ。それからカノンがミロを意識しまいとしてかえって意識してしまい距離が出来て、ミロが寂しがるところから本番です。
本番は午後につらつら考えるわ…。
2月13日 カノミロ 特殊設定仕切り直し
昼間はサガが変態の教皇カノンでカノミロを妄想してたけど、さすがにサガの立ち位置がかわいそうすぎるので、ただ単に真っ裸になりたがるミロの師ポジションにしてみた。
サガの乱が起きなくて、カノンが存在を秘匿されてなかったら、アテナが聖域にいるわけだから、城戸グループは兄さんが継ぐんだろうな帝王学を施されてて、セイントでも最強財界でも最強とかわたしはもえしぬ。
双子座の聖衣が一つしかないので、もったいない精神で存在を秘匿されてないカノンが教皇に抜擢され(サガは裸族なので選考を外れた)、引き継ぎに奔走するそんな折、サガの弟子としてロリミロが連れてこられる。生粋の蠍座候補。
ミロの修行はもちろんサガが執り行うが、裸族のサガと子供とはいえ仮にも女の子を同居させるわけには…と、多忙を極めるカノンがミロの生活部分は担当することにする。大変なのになぜわざわざ…と驚いて事情を聞いたロスは苦笑。
双児宮で3人の共同生活開始。たまに尊敬する師が真っ裸で歩き回ってるのに出くわしてびっくりするミロ。カノンは兄とミロに悪いので極力食事は一緒に取るよう気をつけているが、基本的には教皇職で多忙。
ミロは双子をとても尊敬していて、ロス派のリアと口論・自慢合戦になるレベル。ある日、とても珍しく時間が出来たカノンは宮に帰る途中、通り雨に降られ、シャワーを浴びることにする。
同じく通り雨に降られたミロが風呂場に直行するんだが、いつもはまだ仕事中のカノンがまさかいるとは思わず、シャワーナウのとこに出くわしてびっくりする。カノンにとってミロはまだ子供なのでカノンは気にせず、もう少し回りに注意を払うよう促す。
ミロは真っ赤になって謝って飛び出すんだが、相手がカノンではなくサガだったらまったく気にしなかったに違いないので、すごく動転した自分がわからなくてびっくりする。
ずっと後になってカミュと知り合ったミロはフランスの話を聞いていて恋心を指摘されるんだが、それまではカノンに憧れを抱いている自覚はない。カノンもミロを気に入るんだが、ミロが天蠍宮に引っ越すまであまり自覚がない。寂しくなって、ミロの存在の重要性に気づく。
引っ越した後も、ミロはよく双子になついていて、夕飯は毎日のように双児宮で取る。ミロは大切にカノンへの恋を温めている(自覚済)聖戦が終わったあと、後始末に追われて睡眠不足でぼろぼろのカノンは、朝日の差し込む中、何をしているんだ俺はと突然思う。
ふっと思ったらカノンはいてもたってもいられなくなり、もう別に俺が教皇じゃなくてもいや教皇はいないと今は大変だから必要だとしてもせめてささやかな幸せを…そう…何か…とやくたいもなく悩み始めたら寝落ちしていて、肩に毛布をかけられて目覚める。
いつもどおりミロだと見当をつけたカノンは、寝ぼけ眼で礼を言おうとして顔をあげたら、日差しの中で幸せそうに微かな笑みを浮かべて立っているミロに目を奪われる。
ミロは起きたカノンに気づいて一言かけると出ていき、ろくに返事も出来ないまま、カノンはミロが出ていった方をずっと眺めている。せめてささやかな幸せを…そう…結婚だ。睡眠不足のハイな頭で急に思い立ったカノンは突如気づいていなかったミロへの気持ちを自覚する。
ますますハイになったカノンは暴走ぎみにミロとの結婚生活や子供の数…最低でも娘が2人、ミロ似が良い、周囲がうるさそうだから息子もいるか…に想いを馳せつつ、休暇を決め込んで教皇服を脱ぎスニオン服に着替える。
ハイなカノンは途中双魚宮でアフロディーテに薔薇を分けてもらい、理由を聞かれ「プロポーズするのに使うんだ」だから綺麗なのにしてくれと教皇権限発動。まったくミロに断られるとは思いもせずルンルンで十二宮をくだっていくと、天蠍宮がざわついている。
カノンは部下の面前も気にせず薔薇の花束でミロにプロポーズする気満々だったんだけど、ムウの声が「8才も離れているなんておじさんじゃないですか。私ならごめんです。」おじさんじゃないですか…おじさんじゃないですか…。ショックのあまり脳内エコー。
ショックを受けたカノンは、年甲斐もなくテンション高くなってプロポーズする気満々だった自分が虚しくなり絶望に暮れて、行きとは反対に負のオーラを撒き散らして教皇宮へ帰還。途中の双魚宮でアフロディーテにびっくりされる。
おじさんじゃないですか…おじさんじゃないですか…。カノンは絶望したまま執務机に突っ伏し、アフロディーテに選んでもらった薔薇の花束を見ながら、自嘲する。俺は年甲斐もなく馬鹿だった。プロポーズする前で良かった。しにたい。
そんなときに、ミロが慌てて駆け込んでくる。ミロはアフロディーテに緊急事態だから教皇宮に行くよう指示されたらしい。アフロディーテにしては珍しく頭ごなしの反論は受け付けない念話だったのでよほどのことかとびっくりしたそうな。
何くれとなく甲斐甲斐しく世話を焼いてくるミロに苛々してきたカノンは、ミロには危機感が足りない、相手がおじさんだろうと俺は男でお前は女なんだぞ!と、思い知らせて凹ませるためにミロを簡易ベッドにもなるソファーに押し倒す。
別に本当に襲うつもりはなく思い知らせるだけに留めるつもりだったんだけど、「…ミロ、お前は俺が男だってわかっているのか?こんな不用意に近づいて、襲われても文句は言えないぞ」思わせ振りに唇を指でなぞると、赤面したミロが期待の眼差しで「……襲ってくれるのか?」「?」
なんか予想と違うとカノンが困惑していると、ひしとミロが抱きついてきて「俺、ずっと前からカノンのこと…カノンはモテるし教皇だしこんなガキなんて相手にしてくれないってわかってたけど、でも、俺、嬉しい!」興奮ぎみにまくし立てるミロに抱きつかれたカノンは挙動不審。
よくわからない展開だが、期待は禁物だ。「お前から見れば、俺なんかおじさんだろう」「お前までムウみたいなことを言うのか。そんなの。俺がどれだけカノンのことを好きでいると思ってるんだ」ずっと好きで、周囲が止めても聞く気を持たないので、周囲もとっくに諦めて応援の域に達しているレベル。
アフロディーテからカノンがプロポーズに向かった旨を念話で連絡を受けた周囲は、天蠍宮に一同会し、ミロが本当に後悔しないか覚悟を質していたんだが、それをカノンが聞いてしまったパターン。
カノンは幸せに再びテンションがクライマックスだぜ!なんだが、眠すぎて、もしかするとこれは幸せなだけの夢なのかもしれないと不安に駆られ、ミロに攻撃するよう言う。夢でないならば、痛いはずだ、と。ミロはお望みどおりカノンにSNを打ち込む。カノン悶絶。
「痛い…悶絶するほどの鋭い痛みを感じるぞミロ!ハハハハ、痛いぞ!夢ではないのだな!」「そうだろう!フフフ、痛かろう!」ひとしきり悶絶したカノンはミロを抱き上げてくるくる回す。「ハハハハ、本当に夢ではないのだな!俺と結婚してくれ、ミロ!」
その晩、双子とミロでいつもの夕飯。すでに話を聞き及んでいたサガは素直にカノンとミロの結婚を祝福する。このあとはどうするのか訊いてみると、(アテナが不在だったので)明日アテナに許可をもらったらすぐ結婚して天蠍宮で同棲するらしい。
双児宮には、全裸で歩き回る男がいるし、夫婦水入らずの空間を邪魔されたくもないのだろう。
帰宅するといつも妻がパアアアアっていう効果音が聞こえそうなくらいすごく嬉しそうに胸に飛び込んできてくれてものすごく幸せなカノン。
おいしいごはんと、あったかふかふかおふとんと、妄想があれば、わりとしあわせです。
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2月11日 サガミロ♀
カノミロは28×20のほもイメージなんだけど、サガミロは偽教皇がいたいけな幼女を愛しちゃうイメージが強すぎて、春。
聖戦時の黄金は前回と似たようなものが選ばれ同じ郷里で見つかることが多いので、ミロス島を張っていたシオンさまがカルディアによく似ていると言って連れてきたのは子ミロ♀。島の網元の娘。
年少組だと、リア以外他の黄金がまだ見つかっていなかったこともあり、シオンさまはサガに教育を任せる。サガは子供とはいえ娘のミロに仮面をつけさせようとするが、ミロが嫌がり、シオンさまも性別云々より黄金たれと言ったので、仮面はなしに。
思えばこのときからサガはミロが娘だと意識していたわけだが、ともあれ、サガとミロとときどきカノン。迷信深い家で育ったミロはサガとカノンの見分けがつくが、カノンが何者なのか知らないので幽霊だと思っている。
カノンと二人きりの依存した生活を送っていたサガは、次第に、そこに紛れ込んだミロに惹かれていく自分を自覚する。しかし、聖戦を控えている今、乞い願ったところでシオンさまはミロと関係を結ぶのを良しとしないだろう。死にがたくなるだけだ。
カノンは、シオンさまを殺して奪えば良い、聖域はいつだって俺たちから奪い続けてきたじゃないかと唆す。一瞬でもそうしようか考えてしまったサガは、自分への怒りと焦りをカノンにぶつけ、スニオン岬へ。
カノンが消えた後、願望を自覚させられたサガはいよいよ堪えがたくなってくる。アテナが産まれたとき、アテナが象徴する聖戦・聖域への憎悪が吹き出し、サガはシオンさまとロスを殺してしまう。
「はは、は、結局、貴様の言った通りだったな。」サガは血を落とし、ロスをシオンさま殺害の下手人に仕立てあげ、首尾よく始末をつけたつもりだったが、証拠を残してしまったことに気付き、現場に後戻りする。
それをミロに見られてしまい、サガは仕方なしにミロから自分の記憶を消去し、何がきっかけで記憶が戻るかさだかではなく「サガ」としてミロを愛せなくなった今、唯一取れる手段として、「教皇」に成り代わる。
2月12日 サガミロ♀
ミロのヴィーナスやポセイドン像が発見されたことで有名なミロス島には、アテナの古代の遺産も多く埋もれている。それらの捜索あるいは封印任務に向かったサガは、ミロス島で子ミロに出逢う。遺跡は子ミロの遊び場だった。危険な遺跡で遊ぶミロの身体能力の高さに、サガは驚く。
調べるとミロス島は前聖戦の蠍座の聖地だという。これもアテナの思し召しと判断したサガは、ミロを聖闘士として聖域に連れて帰るため、ミロの親と交渉・持ち帰りに成功する。教皇に会わせる前、野性児で聞き分けのない良くも悪くも子どもなミロを無理矢理沐浴させたところ、女だと判明し動転するサガ。
動転するサガなどなんのその、全裸でぴゃーーーっと室内を駆けまわる子ミロ。
色々なモノで汚れていた肌を精一杯きれいにして、もしゃもしゃだった髪を梳れるまで梳いてやり、綺麗な服を着せると、ミロは深窓のお嬢様もかくやの愛らしさになる。サガはそんなミロを前にして沈黙してから、悩んだ末に、せっかく梳いた髪を乱して、「女の子らしく」ではなく「ミロらしく」する。
シオンには、連れて帰った聖闘士候補が女だったとは報告していないし、何となく報告するのも気が引けて、サガはミロに性別の自覚がないのを良いことに、女だということを隠して教皇に面通りする。あまりにミロが元気すぎたため、シオンもロスも、ミロの性別には気付かない。
見込んで連れて帰ったからに責任をとれ、ということで、サガはミロの師になるが、聖域の流儀も何もまったく知らないミロはぴゃーーーって走ったり逃げたり悔しがって地団太踏んだりする。さんざん振り回されながらも、ミロが実は人見知り気質で内弁慶だと気付いたサガは、振り回される事実が嬉しい。
しかし、ある晩、サガはミロが剥いだ毛布をかけ直してやろうとして、ミロの眦の涙に気づく。家族と離れたことで、ミロは寂しいのだ。ショックを受けるサガに、ミロが来てからはミロに見られないようこそこそ生活をしていたカノンは、「おい、それをどうするつもりだ?お前らしくない。」
ミロを排除したいカノンと、ミロを大事にしたいサガとですれ違いが起こり、最終的に、スニオン岬という形で大爆発。カノン的には、ミロを手元に置きたがっているサガも存在を秘匿されている自分も幸せになる方法が教皇殺害だったのに、サガがそれを拒んだので、愛情が一転して憎悪へ。
まあ、それは置いといて。
カノンを犠牲にしたことで、サガの中で、ミロへの愛情が無条件のものから見返りを求める性質に変わってしまうのだが、サガはまだ気づいていない。カノンへ向けていた分も、サガはミロへ愛情を注ぐが、真綿で首を絞めるような息の詰まる愛情にしだいにミロは困惑の表情を見せるようになる。
そんなとき、サガはミロがロスに構われているのを見てしまう。サガは表面上はにこにこしていたが、内心は、ロスへの対抗心などもあったので大嵐。しかも、タイミング悪く、アテナ誕生の報。その晩、教皇殺害発生。夜遅く帰宅したサガを出迎えたミロは、サガに頭を撫でられた際、びくっとしてしまう。
なぜ怯えてしまったのかミロ自身にも説明はつかないし、サガにもわからなかったが、衝撃を受けたサガは黒くなり突然激しくあらぶり、ミロをなじる。外見すら変わってしまったサガにミロは恐怖を覚え、そんなミロをますますサガは許せず、衝動的に首を絞めてしまう。酸欠のミロの身体から力が抜ける。
ミロは大事なかったけれど、サガはもうあんな怯えるミロの眼差しが見たくなくて、ミロの記憶を操作して、ミロの記憶から自分に関するすべてを消去してしまう。その後、不本意ながら教皇に成り代わったサガは、ミロに師を与え、寂しかろうとあの晩を思い返して家族のいるミロス島を修行地にしてやる。
数年後、修行を終えたミロが蠍の黄金聖闘士として聖域に帰って来る。ミロは昔同様まったく女らしくはないが、年を経たせいかある種の落ち着きと度胸を具え、黒い噂の流れ始めた教皇と相対しても、感情が読めない。ミロの本心を知りたいと思ったサガは、その晩、教皇宮へミロを呼びつける。
呼びつけられた理由がわからないミロは、慎重に振る舞うが、かつて内弁慶ミロの内にいたサガはその対応を厭う。自分で捨てたにもかかわらず昔を懐かしみ、ミロの内に戻りたがるサガは傲慢だが、それが許されるだけの権力が今のサガにはある。しかも、サガはミロが本当は女だと知っている。
権力を嵩に着て、サガはミロをベッドに誘う。そのときのサガにはミロの内に入る方法がそれくらいしか思いつかなかったのだが、目上の人物に対しては、とりわけ、教皇に対しては忠義を尽くすミロはサガのセクハラかつパワハラを拒まず、「それが貴方のお望みであれば」と受諾してしまう。
本当のサガの望みはミロの内に入ることであって、ミロの身体を自由にすることではないのだが、白黒で分離してしまったサガには自分の真意すらわからない。その晩、サガは望み通りミロを抱き、その後も抱き続けるが、抱けば抱くほど、上司と部下という立場が確立してしまい距離が離れていく矛盾。
ミロを抱くのは黒サガの役目。黒サガはミロを抱きながら、毎回心の片隅のまだ白い部分で子どもの頃の屈託ないミロを思い出し「どうしてこうなってしまったのだろう」と疑問に思うが、肉欲に従ってあえて答えを求めないのが黒サガ。黒サガは「単なる性欲処理のためだろう」くらいに思っている。
ふとある日、黒サガは戯れにミロの首に手をかけ、あの日の再現を試みる。少し指先に力を込め、「私がお前を殺すと言ったらどうする?それでも、教皇の命ならばと、唯々諾々と従うのか?」興味本位で皮肉って尋ねるとミロはサガの仮面の奥の目を真っ直ぐ見つめ返しながら「それが貴方のお望みであれば」
幾度となく抱かれたことで、(たいていは手ひどかったりもしたけれど、ときおり優しく髪を梳く手つきや奇妙な愛情で和らいだ眼差しから)ミロにはサガがそう出来ないとわかっている。しかし、自分の気持ちすらわからないサガはミロをなじる。「どうせお前は私が教皇だから抱かれるのだろう」
もう出ていけと乱暴に突き放されたミロは、散らばった衣服をまとい、命令に従って立ち去ろうとするのだけれど、じっとサガを見つめ、ふと躊躇った様子で唇を開き「私は貴方が教皇だから従っているわけではない」「…戯言を」「わかっている。貴方は貴方が聴きたい言葉だけを聴くのだろう」
それが最後で、サガの乱→聖戦での再会→ふっかつ!!
なんかね、うん、いろいろあるんだとおもうんだけど、ロリじゃなくなったとたん、妄想力が尽きた^^^^^^^^^^
とりあえず、これを、ミロス島wiki妄想と名づけよう。うむ。
たぶん、偽教皇じゃなくなっても、ミロはサガを愛してくれると思う。それで、ミロが友として大好きで尊敬しているカノンが「どうしてあんなやつに従うんだ」とミロの身を案じて怒ると、ミロはちょっと拗ねた様子で「お前までそんなことを言うのか。別に、俺はサガに従っているわけではない」
「愛しているから、あいつが望むように振る舞ってやりたいだけだ」それを聴いちゃってたサガが、わたしが求める振る舞い方はお前がこどものころのほんぽうなry みたいな。だめだ。サガがロリコンでしかない。だめだ。
だがしかし、ロリコンのサガこそを私は愛している。
サガの態度にキレたカノンが「お前にミロは任せられん!俺と付き合った方がミロのためだ!」って言ったら、サガが真顔でショックを受けた後「…確かに、その通りだな」寂しげに微笑み、それを聞いてしまったミロ乱入。
ミロはサガを殴ってからさんざん今まで腹に溜めてた不満を息巻いてアフロディーテやデスマスクに教わった口汚いスラングで短小とかもげろとか死ねとか言った後、言葉につまり、ぼろぼろ泣きながら「どうせお前は自分が聴きたいことしか聴かないのだろう!お前なんかもう知るか!」走り去る。
あっけにとられて毒気が抜けたカノンは呆然と立ち尽くすサガを肘で小突いて「…行けよ。あいつはこの俺じゃ不満なんだそうだ」サガが向かうとミロは膝を抱えてそっぽを向いていて「…何の用だ」
「不甲斐ないところを見せた。忘れてくれ」他人行儀に接するミロ(目が赤く腫れてる)にもう我慢しきれなくなったサガがミロを抱き締めて「ミロ、すまない」って言ったらミロがサガを押し倒すとこまで妄想した。
サガに跨がったミロがボタンが弾けとんで破けるくらいの勢いで自分の服を脱いでいって「お前の中で、いつまで俺は子供でいなければならないんだ…?」泣きそうな皮肉めいた顔で笑って「もう戻れないことくらい、本当はわかっているんだろう?」
そこではじめてサガは、ミロが守られるべき子供じゃないしどうあがいたってあの頃には戻りようがないということが腑に落ちて、ミロをぎゅってして、ちゃんと一人の男としてミロを抱いたら良いと思いました!
2月12日 サガミロ♀
存在を秘匿されているため同居中でもなかなかミロに姿を見せようとしないカノンに「止めろこのロリコン!!!!」って止められるようなサガがみたいです。ください。
「お前、今ミロに何しようとしてた!!」ってカノンが怒鳴ったら、なんやかんやあって、ミロがカノンの存在に目を丸くしていて、翌日、カミュにそれはドッペルゲンガーというものだと教えられ、「サガしんじゃやだー!」と勘違いから泣きじゃくって、あらぶるサガがまたカノンに止められる話ください。
2月13日 サガミロ
カノミロはSNで恋に落ちてからの聖戦後という私的テンプレがあるせいで妄想が困難かつ素敵な既存作品さまが多すぎて被るというのがあるので、サガミロは私的に比較的妄想しやすい。
宮内を真っ裸で歩き回るフリーダムサガに服を着せようと奮闘するミロ(とカノン)でサガミロとか面白そうw
普段真面目なやつほど奇行が…という話で盛り上がり、サガとの夜の話にもつれこみ、なんやかんやミロが恥をかく年少・年中組の飲み会はよ。
サガミロには、全裸・変態・ロリショタ・キチ・ほのぼの・師弟・調教・生真面目胃痛持ちなどなど、って書いたけど、変態の一言で集約できる気もする。
恥をかいた飲み会から帰宅後、コンドームをつけるより先に服を着ろ!と紳士なサガにキレるミロ。
都合の良い耳を持つサガは「…!生で良いのか!!!」そこしか聞いてない。
これがにょたミロだったら、子作り宣言と勘違いされて足腰立たなくなるぞ!気をつけろ!!
教皇服の下も真っ裸だったりするのでどうしたら良いかカノンに相談するミロを見て、カノミロ展開なのではと不安に駆られたサガががんばって服を着ようとし、ミロが涙ぐむんだけど、着用に耐えきれずサガの服が内側から弾け飛ぶところまで妄想した。
とうに諦めはついていたのでやっぱり駄目だったかと思うカノンと、珍しくヒステリーを起こすミロ。
2月13日 カノミロ♀←変態サガ 特殊設定
そもそもサガミロのために、カノンが存在を秘匿されていなくて、ミロがロリータで、サガが変態だったら面白いんじゃないか?と雪が残り強風の吹き荒ぶ中でポスティングをしながら暖を取っていたのに、カノミロになった…Σ(・▽・;
サガが隙あらばいたいけなミロにあんなことやこんなことをしようとするので、聖域から性犯罪者を出すわけにはいかないと危機感を煽られたシオンさまが、ロスでは制止力にならないしサガでは暴走に歯止めがきかないので、ツッコミを見込んでカノンを教皇に。
せめてミロが16…いや、15になるまではサガにあんなことやこんなことをさせないように!と厳命されてしまったカノンの苦労の日々が始まるわけだが(ここまで設定を決めた時点ではまだサガミロのつもりだった)、サガに振り回されるカノンにミロがなついちゃったんだ…(^▽^;
サガが手を出せないようにするには自分の手元に置いておくのが一番安全だと判断したカノンは、四六時中ミロと一緒にいるんだが、きらきらしたいかにも信頼しきった尊敬の眼差しで見つめられたらカノンじゃなくても…わかるだろ?
カノンはよりいっそう事態をややこしくしてたまるかとミロのことを考えまいとするんだけど、サガからミロの貞操を守り続け、聖戦を終え、執務でくたびれきって机に突っ伏して寝ていたら肩に何かかけられて(いつもミロがかけてくれる)寝ぼけ眼で礼を言おうとふと目を上げたら、
窓から差し込む柔らかい日差しの中、ミロが幸せそうに微かな笑みを浮かべて立っているのを見てしまい、うっかりひとふりの絵のようだと見惚れミロがもうすっかり大人の女性それも美人だと突きつけられたカノンは、我に返ったあと、机にガンガン額を打ち付けて心配される。
机に頬を押し当てたままカノンは心配するミロを疲れきった様子でじと目で見て「俺はサガのようにはならんぞ」「…?」よくわかっていないミロ。それからカノンがミロを意識しまいとしてかえって意識してしまい距離が出来て、ミロが寂しがるところから本番です。
本番は午後につらつら考えるわ…。
2月13日 カノミロ 特殊設定仕切り直し
昼間はサガが変態の教皇カノンでカノミロを妄想してたけど、さすがにサガの立ち位置がかわいそうすぎるので、ただ単に真っ裸になりたがるミロの師ポジションにしてみた。
サガの乱が起きなくて、カノンが存在を秘匿されてなかったら、アテナが聖域にいるわけだから、城戸グループは兄さんが継ぐんだろうな帝王学を施されてて、セイントでも最強財界でも最強とかわたしはもえしぬ。
双子座の聖衣が一つしかないので、もったいない精神で存在を秘匿されてないカノンが教皇に抜擢され(サガは裸族なので選考を外れた)、引き継ぎに奔走するそんな折、サガの弟子としてロリミロが連れてこられる。生粋の蠍座候補。
ミロの修行はもちろんサガが執り行うが、裸族のサガと子供とはいえ仮にも女の子を同居させるわけには…と、多忙を極めるカノンがミロの生活部分は担当することにする。大変なのになぜわざわざ…と驚いて事情を聞いたロスは苦笑。
双児宮で3人の共同生活開始。たまに尊敬する師が真っ裸で歩き回ってるのに出くわしてびっくりするミロ。カノンは兄とミロに悪いので極力食事は一緒に取るよう気をつけているが、基本的には教皇職で多忙。
ミロは双子をとても尊敬していて、ロス派のリアと口論・自慢合戦になるレベル。ある日、とても珍しく時間が出来たカノンは宮に帰る途中、通り雨に降られ、シャワーを浴びることにする。
同じく通り雨に降られたミロが風呂場に直行するんだが、いつもはまだ仕事中のカノンがまさかいるとは思わず、シャワーナウのとこに出くわしてびっくりする。カノンにとってミロはまだ子供なのでカノンは気にせず、もう少し回りに注意を払うよう促す。
ミロは真っ赤になって謝って飛び出すんだが、相手がカノンではなくサガだったらまったく気にしなかったに違いないので、すごく動転した自分がわからなくてびっくりする。
ずっと後になってカミュと知り合ったミロはフランスの話を聞いていて恋心を指摘されるんだが、それまではカノンに憧れを抱いている自覚はない。カノンもミロを気に入るんだが、ミロが天蠍宮に引っ越すまであまり自覚がない。寂しくなって、ミロの存在の重要性に気づく。
引っ越した後も、ミロはよく双子になついていて、夕飯は毎日のように双児宮で取る。ミロは大切にカノンへの恋を温めている(自覚済)聖戦が終わったあと、後始末に追われて睡眠不足でぼろぼろのカノンは、朝日の差し込む中、何をしているんだ俺はと突然思う。
ふっと思ったらカノンはいてもたってもいられなくなり、もう別に俺が教皇じゃなくてもいや教皇はいないと今は大変だから必要だとしてもせめてささやかな幸せを…そう…何か…とやくたいもなく悩み始めたら寝落ちしていて、肩に毛布をかけられて目覚める。
いつもどおりミロだと見当をつけたカノンは、寝ぼけ眼で礼を言おうとして顔をあげたら、日差しの中で幸せそうに微かな笑みを浮かべて立っているミロに目を奪われる。
ミロは起きたカノンに気づいて一言かけると出ていき、ろくに返事も出来ないまま、カノンはミロが出ていった方をずっと眺めている。せめてささやかな幸せを…そう…結婚だ。睡眠不足のハイな頭で急に思い立ったカノンは突如気づいていなかったミロへの気持ちを自覚する。
ますますハイになったカノンは暴走ぎみにミロとの結婚生活や子供の数…最低でも娘が2人、ミロ似が良い、周囲がうるさそうだから息子もいるか…に想いを馳せつつ、休暇を決め込んで教皇服を脱ぎスニオン服に着替える。
ハイなカノンは途中双魚宮でアフロディーテに薔薇を分けてもらい、理由を聞かれ「プロポーズするのに使うんだ」だから綺麗なのにしてくれと教皇権限発動。まったくミロに断られるとは思いもせずルンルンで十二宮をくだっていくと、天蠍宮がざわついている。
カノンは部下の面前も気にせず薔薇の花束でミロにプロポーズする気満々だったんだけど、ムウの声が「8才も離れているなんておじさんじゃないですか。私ならごめんです。」おじさんじゃないですか…おじさんじゃないですか…。ショックのあまり脳内エコー。
ショックを受けたカノンは、年甲斐もなくテンション高くなってプロポーズする気満々だった自分が虚しくなり絶望に暮れて、行きとは反対に負のオーラを撒き散らして教皇宮へ帰還。途中の双魚宮でアフロディーテにびっくりされる。
おじさんじゃないですか…おじさんじゃないですか…。カノンは絶望したまま執務机に突っ伏し、アフロディーテに選んでもらった薔薇の花束を見ながら、自嘲する。俺は年甲斐もなく馬鹿だった。プロポーズする前で良かった。しにたい。
そんなときに、ミロが慌てて駆け込んでくる。ミロはアフロディーテに緊急事態だから教皇宮に行くよう指示されたらしい。アフロディーテにしては珍しく頭ごなしの反論は受け付けない念話だったのでよほどのことかとびっくりしたそうな。
何くれとなく甲斐甲斐しく世話を焼いてくるミロに苛々してきたカノンは、ミロには危機感が足りない、相手がおじさんだろうと俺は男でお前は女なんだぞ!と、思い知らせて凹ませるためにミロを簡易ベッドにもなるソファーに押し倒す。
別に本当に襲うつもりはなく思い知らせるだけに留めるつもりだったんだけど、「…ミロ、お前は俺が男だってわかっているのか?こんな不用意に近づいて、襲われても文句は言えないぞ」思わせ振りに唇を指でなぞると、赤面したミロが期待の眼差しで「……襲ってくれるのか?」「?」
なんか予想と違うとカノンが困惑していると、ひしとミロが抱きついてきて「俺、ずっと前からカノンのこと…カノンはモテるし教皇だしこんなガキなんて相手にしてくれないってわかってたけど、でも、俺、嬉しい!」興奮ぎみにまくし立てるミロに抱きつかれたカノンは挙動不審。
よくわからない展開だが、期待は禁物だ。「お前から見れば、俺なんかおじさんだろう」「お前までムウみたいなことを言うのか。そんなの。俺がどれだけカノンのことを好きでいると思ってるんだ」ずっと好きで、周囲が止めても聞く気を持たないので、周囲もとっくに諦めて応援の域に達しているレベル。
アフロディーテからカノンがプロポーズに向かった旨を念話で連絡を受けた周囲は、天蠍宮に一同会し、ミロが本当に後悔しないか覚悟を質していたんだが、それをカノンが聞いてしまったパターン。
カノンは幸せに再びテンションがクライマックスだぜ!なんだが、眠すぎて、もしかするとこれは幸せなだけの夢なのかもしれないと不安に駆られ、ミロに攻撃するよう言う。夢でないならば、痛いはずだ、と。ミロはお望みどおりカノンにSNを打ち込む。カノン悶絶。
「痛い…悶絶するほどの鋭い痛みを感じるぞミロ!ハハハハ、痛いぞ!夢ではないのだな!」「そうだろう!フフフ、痛かろう!」ひとしきり悶絶したカノンはミロを抱き上げてくるくる回す。「ハハハハ、本当に夢ではないのだな!俺と結婚してくれ、ミロ!」
その晩、双子とミロでいつもの夕飯。すでに話を聞き及んでいたサガは素直にカノンとミロの結婚を祝福する。このあとはどうするのか訊いてみると、(アテナが不在だったので)明日アテナに許可をもらったらすぐ結婚して天蠍宮で同棲するらしい。
双児宮には、全裸で歩き回る男がいるし、夫婦水入らずの空間を邪魔されたくもないのだろう。
帰宅するといつも妻がパアアアアっていう効果音が聞こえそうなくらいすごく嬉しそうに胸に飛び込んできてくれてものすごく幸せなカノン。
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